南山大学　シラバス検索用

指定	選必	期間	春学期
単位	２	年次	1〜
担当者	吉川　洋子

他の科目との関連	アジア国際関係論
他学科履修	可
副題
授業概要	東南アジアは、ベトナムを除いてインド文明圏に属していた。まず、東南アジア地域へ伝播したそれぞれの文明の変遷と外部世界との重層化を概観し、固有の伝統文化の違いが、どのように混ゆうしたかを検討する。さらに、近代化過程における外文明の影響、とくに西洋文明のインパクトとその受容形態を分析し、最後に、東アジア・東南アジアにおける新しい文明の創造と伝播を展望する。
学修目標	第１に近代領域国家成立以前の東南アジア地域を地域単位でとらえる。　第２に固有基層文化のうえに外文明の波が到来し、今日の東南アジア地域が文明の重層と混ゆうから成り立っていることを理解する。第３に各王朝の支配者が農業政策、国際貿易政策などの振興をはかり、支配者や商人が先進文明の摂取を行い、さらには植民地統治政策の結果、同地域は多くのエスニックの居住する国際社会となったこと、第４に各文明の思想の流れは現代東南アジアに層をなして流れていることを認識すること。
授業計画	I１「東南アジア」の用語、ASEAN、APEC、ARF、東アジア共同体　２東南アジアの多様性、文明の接点→重層化、混ゆう、（クレオール）（序章）　　２−１　自然・生態と基層文化：部族、焼畑　アニミズム、慣習法（第１章）　　２−２　外文明：文明の伝播、植民地化　　２−３　民族国家から国民国家へ：複合民族（多言語、多宗教）多数民族化、少数民族化 II外文明の波：交易・貿易による文明の接触交流（第２章、第３章、第８章）　１インド化：ヒンドゥー仏教の王朝文化９−13世紀　２大陸部→上座仏教化　13世紀から　３島嶼部→イスラム化　13世紀から、とくに15世紀　４大航海時代「貿易風の下で」（アンソニーリード）15−17世紀 III１西洋重商業主義による植民地化とカトリック化（第13章）　２欧米帝国主義による植民地化：　　２−１　植民地経済、２−２　植民地国家の建設，（第13章、第15章、第16章）　３ナショナリズムの起源 IV国民国家
評価方法	複数回のクイズと期末試験
テキスト	なし
その他	参考書（指定図書）　（主要）上智大学アジア文化研究所編「入門東南アジア研究」めこん　桜井由躬雄・石澤良昭・桐山昇『東南アジア』朝日新聞社　1993年　石井米雄・桜井由躬雄『東南アジア世界の形成』（世界の歴史、ビジュアル版）講談社　1999年版　アンソニー　リード『大航海時代の東南アジア−貿易風の下で』I、II　みすず　池端雪浦編『東南アジア史』II　山川出版　1999年