11466 総合政策論III(政治変動論)
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選必 |
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春学期 |
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2 |
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3〜 |
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野口 博史 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | マレーシア連邦の政治変動 |
授業概要 | マレーシア連邦は、東南アジア諸国のなかでもきわだった特徴をもつ複合国家である。その人口構成は、土着のマレー人が辛うじて50%を超えるものの、移民である華人、インド人が合わせて40%近くを占め、これら多様なエスニックグループが融合せずに共存している。イギリスの植民地支配下で、経済発展とともに、多数の移民が流入し、独立後、現在に至るエスニック政治の構造ができあがった。本講義では、複合国家の形成から、独立後のめざましい経済成長、それにともなうエスニック政治の変動過程を分析する。 |
学修目標 | 日本の近隣に位置するするマレーシアの、日本とはまったく異なる複合国家のエスニック政党政治の構造、その困難と困難を克服するための絶えざる努力の過程を理解させる。同時に、アジアの一般的な多民族国家において、異文化を受け入れ、共存する寛容さが政治的に重要であることを理解させる。 |
授業計画 | 1.ムラカ(マラッカ)王国 2.イギリスによる植民地化 3.複合社会の形成 4.植民地支配の政治構造 5.太平洋戦争と日本軍政 6.マラヤ国家の形成と独立 7.シンガポール自治への道 8.マレーシア連邦の誕生 9.シンガポール共和国の分離独立 10.5.13事件の衝撃 11.ブミプトラ政策 12.マハティール政権 13.アブドラ政権 14.マレーシアの将来 |
評価方法 | 期末試験 |
テキスト | なし |
その他 | 〈参考書〉 ザイナル・アビディン・ビン・ワーヒド編『マレーシアの歴史』山川出版社、1983年。 萩原宜之『ラーマンとマハティール』岩波書店、1995年。 萩原宜之編『マレーシア政治論』弘文堂、1989年。 金子芳樹『マレーシアの政治とエスニシティ』晃洋書房、2001年。 林田浩章『マハティールのジレンマ』中央公論新社、2001年。 マハティール・ビン・モハマド『マレー・ジレンマ』井村文化事業社、1983年。 田中恭子『国家と移民』名古屋大学出版会、2002年、第2章。 山田満『多民族国家マレーシアの国民統合』大学教育出版、2000年。 ジェイムズ・V・ジェスダーソン『エスニシティと経済』クレイン、2003年。 |