南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2秋〜4
担当者
柳澤 田実
他の科目との関連
他学科履修
副題 キリスト教文化におけるイメージの問題
講義内容  この講義では、キリスト教を西欧文化の素地・基礎として学修しますが、その際にとりわけヴィジュアル、イメージというテーマから考察することとします。そもそも目に見えないはずの神がなぜ絵画に描かれることになったのでしょうか?また神が描かれることによってどのような問題が生じたのでしょうか?これらの諸問題について聖書のテキストはもちろんのこと、様々な絵画や映画を鑑賞しながら考察を進めます。キリスト教の文化の比較参照項として、ユダヤ教やイスラム教といった他宗教の文化や、キリスト教以外のもう一つの重要な西欧文化の源流である古代ギリシアの思想文化についても随時触れる予定です。
学修目標  視覚・イメージという主題からキリスト教文化について概説的に学ぶことが目標である。また、講義は基本的には時系列的に進むので、様々な絵画や建築に触れつつ、キリスト教がヨーロッパ文化の基盤として展開してゆく歴史的経緯についても(大まかにであれ)理解することが期待される。
講義計画 1.イントロダクション
2.偶像崇拝の禁止
3.ギリシア美術から初期キリスト教美術へ
4.初期中世美術に見る非自然主義的傾向と装飾的思考
5.光の思想とステンドグラス
6.ゴシック建築とスコラ哲学
7.ビザンチン美術とイコノクラスム
8.遠近法は何を可能にしたのか
9.ルネサンスに見る信仰と合理性
10.北方ルネサンスと象徴主義
11.近世「神秘主義」の問題
12.近代以降の美の概念の展開
13.画家たちが描いた教会壁画
14.抽象表現主義と宗教性
評価方法 期末レポート80%と出席20%。リアクション・ペーパーの内容も加味します。
テキスト 毎回プリント資料を配布。プロジェクターによるスライド使用。
その他