南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
2
担当者
柳澤 田実
他の科目との関連
他学科履修
副題  キリスト教思想における「感覚」
講義内容  キリスト教において、神は、原理的には人間の感覚によっては捉えられない感覚不可能なものであると規定されます。しかし、実際には、人間が生存する上で不可欠なこの感覚という能力は、思想史的にも文化的にも、神を知るためのプロセスから完全に排除されることはなく、様々な形態で重要な役割を獲得するに至っています。美術史において、象徴、イコンといった名のもとに、超越的な存在をアクセス可能にする媒体(メディア)が数多く生み出されたのはもちろんのこと、思想史においても、神は「心の感覚」において「甘い」「美しい」という神秘主義者たちが登場しました。この演習では、キリスト教という一宗教において「感覚」がどのように捉えられてきたのかを研究することを通じ、私たち人間に与えられた「感覚」のもつ可能性について様々な方向から考察を深めます。基本的なテキスト講読も行いますが、作品(絵画や映画など)を分析するという作業も行います。実際に自分自身が感じたことを分析し、言語化しながら、キリスト教が生み出した感覚世界の豊かさについて学修しましょう。
学修目標  「感覚」という問題を中心に、キリスト教に基づく芸術などの文化現象や哲学的思索について学修する。キリスト教に関係する諸概念の把握、哲学的な思考方法の習得が目指される。また、テキストを正確に読み、要約する、レポートを正しい形式で書き、レジュメに基づいてプレゼンテーションができるようになるといった基礎学力の習得にも努める。
講義計画 1.  イントロダクション
2〜4.文献購読
5〜6.文献購読・作品分析
7〜13.研究発表
14.  総合検討会
後期は基本的には全て個人の研究発表になります。
評価方法 出席態度30%、発表40%、期末レポート30%の総合評価。
テキスト 初回に候補を持参して、出席者と決めます。
またテキストだけではなく、映像や絵画などの作品を分析するという訓練も行います。

【その他】研究を進めるための、個別指導も行います。
その他