南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
石井 眞夫
他の科目との関連
他学科履修
副題  オセアニア世界の民族誌
講義内容  オセアニアは海洋世界である。オセアニアへの人類の植民と居住は、それまで人類が経験してこなかった新たな地平への適応でもある。この講義では、オセアニア文化が人類史に持つ意義を考えながら、オセアニアの住民の文化誌、すなわち東オーストロネシア諸族の民族誌を見ながら、その文化の特徴である海洋文化と農耕文化について考えて行く。
学修目標  オセアニアは日本列島の目の前に広がる世界である。今日、多くの日本人はオセアニア世界との関わりを忘れ去っているが、我々の祖先とオセアニアとのつながりは遙か有史以前に遡り、また近くは太平洋戦争の主戦場がオセアニアだったことを忘れてはならない。この講義では、オセアニアへの人類の居住史、外部世界とオセアニアとの関わり、オセアニア民族誌の社会人類学的理解という三点を中心に、オセアニア世界への知見を拡げ、理解を深めることを目的とする。
講義計画 1.オセアニア研究の意義とオセアニア世界の概要:大陸と3つのネシア世界
2.海洋世界への進出:オセアニア住民の起源
3.南海の楽園幻想と西欧文化:イメージの中のオセアニア
4.植民地主義と人種主義:オセアニア住民は何人種?
5.オセアニアの植民地時代:海の上の縄張り争い
6.オーストロネシア世界の発見:マレー=ポリネシア文化研究の始まり
7.太平洋を渡った人々:ラピタ文化の発見とその展開
8.遠洋航海とポリネシアへの植民:ラピタ文化の意義とオセアニア文化
9.大航海をした人々:オセアニアへの人類の植民再考
10.海と農耕に生きる人々:遅れた農耕と進んだ農耕?
11.栽培植物は食物なのか?:農耕文化のイデオロギー
12.オセアニア農耕の民族誌:農耕文化のバラエティー
13.ヤム栽培に命をかける人々:オセアニアの根茎栽培農耕
14.農耕は世界を支配する:根茎栽培のイデオロギー
15.学期末試験
評価方法  学期末試験による100%
テキスト  テキストは使用しない。参考文献は講義中に指示する。
その他