南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
2
担当者
高橋 広次
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 現代の社会問題における法的争点
講義内容 現代の法分野の中でも、とりわけ解決に緊急を要する主要な社会上、国制上の課題を、具体的事例や判例に即し、その基本的法原理に遡って検討する。その前提として、法秩序を構成する基本的トポスのいくつかを知り、その一つ一つを討論しながら、そこに異なる価値観を背景に相対立する視点が交差することを理解する。履修者はその関心に応じて以下の授業計画に示すテーマの中からいずれかを選び、その調査結果をレジュメにまとめて報告を重ね、最終的には学期末ごとにレポートにまとめて提出する。
学修目標 法律を学ぶ立場から、現実で焦眉の急となっている社会問題に潜む争点をとりわけ法的視角から捉え直して、整理する能力を養い、もって社会問題に積極的に関わる意欲を高めることを目標にする。
講義計画 1.  春学期最初にテーマの選択を行い、レポーターを決める。
2〜14.レポーターの報告をもとに質疑応答を行う。
15.  秋学期最初にテーマの選択を行い、レポーターを決める。
16〜28.レポーターの報告をもとに質疑応答を行う。
29.  定期試験
選択される主要な報告テーマ例は以下のとおり。
(1) 最近の憲法改正の諸論点について(国民投票法も含む)
(2) 最近の教育基本法改正の諸論点について
(3) 永久平和主義と国際協調主義に関する諸論点について
(4) 婚姻と家族のあり方:「両性の本質的平等」(憲法24条)について
(5) パターナリズムと自己決定権について
(6) マイノリティー保護、あるいは多文化主義運動について
(7) 政教分離制(憲法20条3項)について
(8) 少子高齢社会における規制緩和と福祉の可能性について
(9) 地方分権の推進に関する問題点について
(10) 専門家・企業家の対社会的責任について
⑪ 「環境権」か「自然の権利」か、その導入をめぐって
⑫ 情報の保護と公開について
⑬ 少年法改正問題について
⑭ 生命倫理と法規制・・・先端医療技術利用のアポリア
評価方法 平素の演習への取り組みの姿勢、及びレポートで評価する(出席日数、演習での発言内容、報告準備の周到さ、学期ごとのレポート査定に基づく総合評価による)。
テキスト 履修者が担当するテーマについては個別的に相談に乗り、それに関する主要文献を指示し、また必要資料の複写を配布する。
その他 特になし