南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
4
担当者
高橋 広次
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 憲法改正と法哲学
講義内容 今後国民の間で憲法改正論議は高まってゆくことが予想される。選挙を通じて政治に参与する者にとって、これに関する基本的な論点を理解しておくことが必要となろう。その前に、とりわけどのような問題が高い争点をなし、またそれに関する見解の相違はどのような法観や国家観に基づいているのかを理解しておかねばならない。履修者は自ら関心をもって選んだテーマについて報告を重ね、相互討論の中で当該問題について理解を深めていく。
学修目標 「絶対的主権者はすべて必ず腐敗する」という有名な言葉がある。現在、その主権者は一般市民である。主権者は、「法的拘束から免れる」政治的意思の最高決定者とされる。しかし憲法を変えるといったところで、それに携わるのは多数市民である。彼らの決定が「正しい」かどうかは、自ずと別の問題である。憲法で表現される国の大綱はどのような法=政治哲学に基礎を置くべきか、法と政治との「間」の理解を深めることが目的である。
講義計画 演習は、最終レポートの提出を目指し、以下の順に従って取り扱われる。
1.受講生は争点をなす憲法上の主要問題の中から関心あるテーマを選ぶ。
2.テーマに関連する参考文献、論文を集め、整理する。
3.さしあたり報告のタイトルを決めてから、その大綱を組み立て、おおまかな構想を発表する。
4〜13 テーマを分節し、出来上がった分から報告を行い、ゼミ生同士で討議する。討議の結果を容れてレポートの手直しをする。この繰り返し。
14.積み重なった報告分を集大成し、レポートを完成する。
15.定期試験
評価方法 平素の演習への取り組みの姿勢、及びレポートで評価する(出席日数、演習での発言内容、報告準備の周到さ、学期末提出のレポート査定に基づき、総合的に評価する)。
テキスト 主要な文献として、『憲法改正問題』(法律時報増刊)全国憲法研究会編、ジュリスト『特集 憲法改正論議の現在』(有斐閣)等、その他多数。報告者の関心テーマに応じてこちらから適時、文献指示を行う。
その他 特になし