南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1・2
担当者
熊木 建郎
講義題目 『旧約聖書』とは何か
−旧約聖書文書群の成立をめぐって−
開講キャンパス
講義内容 ユダヤ教とキリスト教の正典である旧約聖書の成立をめぐって、C.レヴィンが提唱している最新の学説について考察する。
学修目標 従来の定説と比較検討しながら、C.レヴィンの最新著作『旧約聖書—歴史・文学・宗教』(2004)を正しく、批判的に理解できるように努める。
講義計画 1.はじめに C.レヴィンの学説の意義について
     —著者の「序文」と訳者・山我哲雄の「あとがき」を中心に—
2.第一章 「一点一画も落ちてはならない」—旧約聖書の本文
  第二章 一つの図書館としての書物—旧約聖書の正典 
3〜7.
  第三章 捕囚後のユダヤ教の宗教的伝承文学としての旧約聖書
  第四章 古代イスラエル文学の遺産
  第五章 前六世紀の偉大な編集諸著作
8〜10
  第六章 旧約聖書神学の諸端緒—『エレミヤ書』
  第七章 律法の神学的意味
  第八章 捕囚から帰還した神学者とエルサレムの神殿学派の主導権争い
      —『エゼキエル書』
11.第九章 デイアスポラの中心としての神殿—祭司文書
  第十章 トーラーの固定化—モーセ五書の編集 
12.第十一章 王権イデオロギーの修正—第二イザヤ
  第十二章 預言者的終末論—『イザヤ書』
  第十三章 (原)サマリア教団との抗争—『ホセア書』
13.第十四章 ヘレニズム時代への変わり目にあるユダヤ教—歴代誌歴史書
  第十五章 ヘレニズム時代のユダヤ教内部における諸宗派と諸集団
  第十六章 教訓物語
14.第十七章 聖典(カノン)の周縁で
  第十八章 マカベア時代と黙示文学の成立—『ダニエル書』
  第十九章 正典(カノン)の終結 
15.第二十章 旧約聖書の未完結性
  まとめ
評価方法 レヴィンの著作を読んでおくことなどの予習と小テストを含む授業参加を重視し70%、
期末レポートを30%として評価する。
テキスト 『聖書』。C.レヴィン著・山我哲雄訳 『旧約聖書—歴史・文学・宗教』(教文館)。
その他