南山大学　シラバス検索用

指定	選	期間	春学期
単位	２	年次	1・2
担当者	森部　一

講義題目
開講キャンパス
講義内容	「未開の部族社会」から「ネイションあるいは国民国家に属する人々や社会」に研究対象を変更してきた文化人類学において、今日、ナショナリズムの研究が重要な課題の一つになりつつある。その際、注目すべきは、グローバリゼーションがナショナリズムを推進してきたという事実である。本講義では、タイの近・現代の歴史の中で、タイ仏教の高僧たちが展開したナショナリスティックな運動とそれを支えたイデオロギー、さらには、その背景としてその時々の国際状況の特徴を取り上げ、検討してみたい。
学修目標	ナショナリズムをめぐる主要な学説を批判的に理解させる。
講義計画	１．主要な「ナショナリズム」論をめぐる問題（１）２．〃（２）３．〃（３）４．〃（４）５．19世紀半ばにおけるモンクット王・ラーマ四世のナショナリズム──キリスト教に対する応戦（１）６．〃（２）７．〃（３）８．20世紀の転換点における高僧ワチラヤーン親王とナショナリズム──チャクリ改革との関連で（１）９．〃（２） 10．〃（３） 11．高僧パユットとナショナリズム──1980年代半ばにおけるタイのキリスト教との摩擦（１） 12．〃（２） 13．〃（３） 14．まとめ──タイ仏教とナショナリズム
評価方法	レポート50％、出席50％
テキスト	【参考文献】ベネディクト・アンダーソン（白石隆・白石さや訳）1987年『想像の共同体──ナショナリズムの起源と流行』リブロポート大澤真幸（編）2002年『ナショナリズム論の名著50』平凡社石井米雄1991年『タイ仏教入門』めこん森部　一1998年『タイの上座仏教と社会──文化人類学的考察』山喜房佛書林森部　一2001年「第6章　タイの僧侶プラ・プラユッドー・パユットのイメージをめぐって」『文化人類学を再考する』（森部　一編著）青弓社
その他