92406 統語論概論
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選 |
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春学期 |
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2 |
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1・2 |
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斎藤 衛 |
講義題目 | |
開講キャンパス | |
講義内容 | 原理とパラメターの体系としての統率・束縛理論 (Chomsky 1981) を概観した後、1980年代の極小主義への展開について詳しく論じる。特に、格理論のLFへの移行と「統率」の除去を契機とする極小主義モデルの提案、NP移動の詳細な研究に基づくモデルの精密化の過程を検討して、現在遂行されている理論的研究を理解しうる力を身につける。 |
学修目標 | 統語理論のメカニズムだけではなく、その背景を理解することによって、理論の発展をめざして独創的な研究を遂行するための基礎的な学力を養う。講義を中心とするが、受講者は、自らの研究プロジェクトを持って主体的に授業に参加することが望まれる。 |
講義計画 | 1.統率・束縛理論(Chomsky 1981) a.X'理論 b.NP移動の性質 c.束縛理論 d.格理論 e.空範疇原理 2.統率の除去 a.CP-IP仮説と統率(Stowell 1981, Lasnik and Saito 1984) b.存在文の分析(Chomsky 1986) c.極小主義への転回(Chomsky 1989) d.束縛理論再考(Chomsky 1991) e.空格仮説(Chomsky and Lasnik 1993) 3.極小主義理論の整備 a.併合による句構造形成(Chomsky 1994) b.牽引による移動現象の説明(Chomsky 1995) c.フェイズと循環的解釈(Chomsky 1998) d.フェイズ理論の展開(Chomsky 2005) |
評価方法 | レポートによる。 |
テキスト | (参考文献) Chomsky, N. 1981. Lectures on Government and Binding, Foris Publications, Dordrecht. Chomsky, N. 1986. Knowledge of Language, Praeger, New York. Chomsky, N. 1995. The Minimalist Program, MIT Press, Cambridge, Mass. |
その他 |