南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1・2
担当者
奥山 倫明
講義題目 近代日本宗教史研究
開講キャンパス
講義内容 今日、近代日本宗教史は、日本近代史および近代日本思想史の研究の蓄積により再検討が必要となってきている。明治期における「宗教」概念の成立と展開をめぐる状況は、近年、批判的に検討されてきたが、その後の大正、昭和前期における宗教とその他の社会領域との諸関係については、改めて検討が必要である。本授業においては、近代法制史、政治史、教育史に関する近年の研究状況を踏まえ、国内のみならず日本の海外植民地における社会史、文化史の研究の進展をも参考にし、近代日本宗教史について再考を加えることを目標とする。
学修目標 ・近代日本宗教史に関する最近の議論の動向を理解する。
・近代日本宗教史に関する基本的な理解を深めた上で、宗教と法制度、政治、教育など他の社会領域との関係について検討する。
・近代日本宗教史と植民地をめぐる諸問題の関係について検討する。
講義計画 1、近代日本宗教史の概要(大正時代)
2、近代日本宗教史の概要(昭和前期)
3、近代天皇制の諸問題
4、象徴天皇制への移行過程
5、日本のナショナリズム
6、ナショナリズムと民俗の問題
7、日本の植民地主義
8、コロニアリズム・ポストコロニアリズム
9、戦争と知識人
10、宗教と法制度
11、宗教と教育
12、まとめ
評価方法 授業への参加様態(40%)と、発表・討議(30%)、期末レポート(30%)による総合評価
テキスト 岩本由輝『柳田民俗学と天皇制』吉川弘文館、1992年
川村湊『「大東亜民俗学」の虚実』講談社選書メチエ、1996年
加藤周一・凡人会『「戦争と知識人」を読む』青木書店、1999年
安丸良夫『近代天皇像の形成』岩波モダンクラシックス、2001年
原武史『可視化された帝国』みすず書房、2001年
多木浩二『天皇の肖像』岩波現代文庫、2002年
鈴木貞美『日本の文化ナショナリズム』平凡社新書、2005年
その他