南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
1・2
担当者
宮川 佳三
講義題目
開講キャンパス
講義内容  21世紀の日本の国際社会への関わり方を考えるとき、アメリカとの関係を歴史的・政治的・心理的に理解することが重要であるとの前提に立って、19世紀中頃以降の日米関係の歴史とその特質を考察する。約150年の間、日本の国際社会との付き合いは主としてアメリカを介したものであった。明治維新以降の「脱亜入欧・富国強兵」の道の結果は日米衝突であり、「アジア・太平洋戦争」での日本の敗北はアメリカとの再度の関係を必然にした。こうした歴史的経緯を踏まえ、21世紀の日本外交のあり方を考える。
学修目標  21世紀に日本が国際社会の一員としてどのように行動したらいいのかを歴史の中で考える必要がある事を知ってもらう。
 戦後60年間曲りなりに日本は平和であった。「アジア・太平洋戦争」での敗北は日本をして「平和」の大切さを学んだ。その事を21世紀の国際社会で日本が生かしていくことが出来る事を知ること。そして「戦争」を通して手にした「平和」の意義を国際社会に伝え、実践することの必要性を知ってもらえるようにしたい。
講義計画 次のような事柄を取上げます。
  1.アメリカ外交の性格:孤立主義と膨張主義
  2.日本の鎖国とアメリカのアジアへの対応
  3.日本の近代化・西欧化の成果・結果
  4.日本の海外進出とアメリカの海外進出;アメリカの門戸開放政策
  5.第一次世界大戦とアメリカ、そして日本
  6.1920年代の二つの新秩序:ヴェルサイユ体制とワシントン体制
  7.1930年代の日本とアメリカ:満州事変とニューディール政策
  8.日米関係の険悪化:「パールハーバー」への道;「ハル・ノート」の意味・意図
  9.日本の敗戦とアメリカによる日本占領(政策)
  10.平和主義の「日本国憲法」の発布・公布;「冷戦」の試練
  11.取り残された「沖縄」:本土の日本人の冷ややかさ
  12.1970年代の日米関係:「デタント」と沖縄返還
  13.1980年代〜1990年代の日米関係:「新冷戦」から「脱冷戦」へ
  14.日本の安全保障政策の「国防総省(Pentagon)化」:21世紀へ
評価方法 受講者のクラスへの貢献(討論・報告)、レポートを評価の対象とする。
テキスト 担当者が必要な講読資料を用意する。
その他 国際社会の動向に毎日目を向けてほしい。
英語と日本語の二元語を使用する。