南山大学

 

【科目コード】97623

【科目名称】外部監査

【担当者】柴田 和範

【単位数】2                    【配当年次】1秋・2    【開講期】春学期

 

【授業概要】

監査の代表的な存在である財務諸表監査を中心として、講義を行なう。ただし、外部の第三者が経営者の言明に保証を提供するという機能について言えば、財務諸表監査だけでなく、システム監査、Trustサービス、レビューなど各種の類似の業務・行為も存在する。こうしたものとの比較もしながら、外部監査全体について、理解できるフレームワークを提供できるような授業を考えている。また、監査の現場において生じる様々な事情もトピックな粉飾事件なども織り交ぜながら検討していく。

【到達目標】

   財務諸表監査における基本的な概念の理解と実務における監査の実施プログラムを理解することを目標とする。さらに今日の監査がかかえている問題を蓋然的に理解する。

【授業計画】

  

1.        我が国の監査制度の概要

監査意見、最近における不祥事、公認会計士法、証券取引法監査と商法監査その他の監査制度の概要

2.        証券取引法監査制度

有価証券届出書、有価証券報告書、半期報告書における財務内容開示制度と監査の関わり

3.        商法監査制度

商法監査制度、会計監査人の責任、監査役監査及び監査委員会監査との関わり

4.        監査基準

監査基準の意義及び変遷

5.        監査人の条件

職業監査人の資格、専門能力の向上と知識、独立性、正当な注意義務

6.        監査人の職業倫理

日本公認会計士協会会則、倫理規則、IFAC倫理規定

7.        コーポレートガバナンス

コーポレートガバナンスと監査制度の関係

8.        内部統制

内部統制の概念、内部統制の展開

9.        内部統制

内部統制と公認会計士監査、内部統制の開示

 

 

10.     リスク・アプローチ

リスク・アプローチ監査の概要、重要性、ビジネスリスク

11.     監査計画

意義、重要性、リスク・アプローチとの関連、策定 修正

12.     財務諸表の重要な虚偽の表示

不正、誤謬と違法行為

13.     継続企業の前提

意義、評価の過程、開示の適正性、事例研究

14.     保証業務

保証業務の概念、積極的保証と消極的保証、展開

 

【評価方法】

出席   20

レポート 40

クラスへの貢献度(クラスディスカッション)  40

【テキスト】

八田進二(編著) 『新版 監査論を学ぶ』 同文舘出版 2004

【参考文献】

   鳥羽至英 『内部統制の理論と実務』 国元書房 2005

       『監査小六法』 中央経済社