南山大学

 

【科目コード】97705

【科目名称】競争・協調分析

【担当者】湯本 祐司

【単位数】2                    【配当年次】1秋・2     【開講期】春学期

 

【授業概要】

事業戦略においては他のプレーヤーとの競争という視点とともに協調という視点からも分析を行い戦略立案することは重要である。本科目では4つの戦略論のアプローチであるポジショニング・アプローチ、ゲーム・アプローチ、資源アプローチ、学習アプローチについて、その基本的な思考方法と分析技法を修得することを目的とする。特に、外部に注目するポジショニング・アプローチとゲーム・アプローチについて重点を置く。授業の教育方法は講義、ケース、予め与えられた分析等の課題の討議を用いる。

【到達目標】

ポジショニング・アプローチとゲーム・アプローチに重点をおきつつ、戦略マネジメントの主要なアプローチについてその基本的な考え方や分析技法を修得し、現実の場においてそれらを柔軟に使いこなす能力を身につけることを目標とする。

【授業計画】

1.          オリエンテーション
(1)
授業の進め方 (2) 戦略とは (3) 各アプローチ(スクール)の位置づけ

2.          デザイン・スクール、プラニング・スクール
(1)
コンセプト構想プロセスとしての戦略形成 (2) 形式的策定プロセスとしての戦略形成

3.          ポジショニング・アプローチ(その1)
(1)
分析プロセスとしての戦略形成 (2) 5つの要因分析

4.          ポジショニング・アプローチ(その2)
(1)
3つの基本戦略 (2) バリュー・チェーン (3) 戦略グループ

5.          ゲーム・アプローチ(その1)
(1)
ゲームアプローチの特徴 (2) ビジネスゲームの構造分析 (3) いかにしてゲームをかえるか(プレーヤー)

6.          ゲーム・アプローチ(その2)
いかにしてゲームをかえるか (1) 付加価値 (2) ルール (3) 戦術 (4) スコープ

7.          アントレプレナー・スクール、コグニティグ・スクール
(1)
ビジョン創造プロセスとしての戦略形成 (2) 認知プロセスとしての戦略形成

8.          ラーニング・スクール、パワー・スクール
(1)
創発的学習プロセスとしての戦略形成 (2) 交渉プロセスとしての戦略形成

9.          カルチャー・スクール、エンバイロメント・スクール
(1)
集合的プロセスとしての戦略形成 (2) 環境への反応プロセスとしての戦略形成

10.       コンフィギュレーション・スクールとまとめ
(1)
変革プロセスとしての戦略形成 (2) 新たなるパースペクティブ

11.       ケース・ディスカッション(その1)

12.       ケース・ディスカッション(その2)

13.       ケース・ディスカッション(その3)

14.       (グループ)報告

【評価方法】

定期試験(レポート) 30%

提出物 45%

 ホームワークなどの提出

クラスへの貢献度 25%

 授業中のディスカッションへの参加態度や発言・報告内容

【テキスト】

ヘンリー・ミンツバーグ『戦略サファリ』東洋経済新報社 1999

B. ネイルパフ & A.ブランデンバーガー『ゲーム理論で勝つ経営』日経ビジネス人文庫 2003

【参考文献】

青島矢一・加藤俊彦『競争戦略論』東洋経済新報社 2003