南山大学

 

【科目コード】97805

【科目名称】中国における中国企業と日本企業の経営

【担当者】吉原 英樹

【単位数】2                    【配当年次】1秋・2    【開講期】秋学期

 

【授業概要】

中国企業の経営および中国のなかの日本企業の経営の実態を知ることが、この授業のテーマと目標である。中国企業としては、中国最大の家電企業であるハイアールなどをとりあげたい。中国では多くの日本企業が経営しているが、電機、自動車などの業種の代表的な企業に対象をしぼってみていくことにしたい。また、中国経済、中国人、中国の歴史と文化などに関連づけながら、中国における経営をみていくことにしたい。このテーマでは研究蓄積は十分でないので、標準的な教科書はできていない。書物、論文、レポート、雑誌・新聞の記事などを教材にして授業をすすめたい。授業は講義形式でなく、ディスカッションを中心にしてすすめたいと考えている。

【到達目標】

中国経済、中国人、中国の歴史と文化などに関連づけながら、中国企業の経営および中国のなかの日本企業の経営の理解を深めることが、この授業の目標である。

【授業計画】

  

1.          オリエンテーションおよび日本企業の中国投資

授業の目標と方法など 世界のなかの中国投資、アジアのなかの中国投資

2.          中国における日本企業—エレクトロニクス企業—

松下電器

3.          中国における日本企業—自動車企業—

    ホンダ、トヨタ

4.          中国における日本企業—アパレル企業—

    ユニクロ

5.          中国における日本企業—精密機器・部品—

    ミネベア、マブチモーター、オリンパス

6.          日本的経営と中国人

    中国人に魅力的でない日本的経営

7.          中国企業の工場の経営管理—順徳ハイアール(洗濯機工場)—

8.          中国企業の製品開発—第一汽車とハイアール—

9.          中国企業の市場主義管理—ハイアールー

10.       中国企業への技術移転—中国上海三菱エレベーター

11.       中国オートバイ産業

12.       中国の経営者—明珠(格力の経営者)『市場烈々』の著者

13.       日中企業のアーキテクチャ分析

14.      中国の移行経済と中国経済の課題

(注)教材(本の章、論文、ケースなど)は、コピーして配布の予定。なお、授業の進行状況をみて、とりあげるテーマやケースの変更・追加を行いたい。

 

【評価方法】

期末レポート80

授業中の発言などクラスへの貢献度20

【テキスト】

吉原英樹・欧陽桃花『中国企業の市場主義管理—ハイアールー』(仮題)、白桃書房、近刊

藤本隆宏・新宅純二郎編著『中国製造業のアーキテクチャ分析』東洋経済新報社、2005

【参考文献】

王曙光『海爾集団』東洋経済新報社、2002

安室憲一『中国企業の競争力』日本経済新聞社、2003

天児彗『巨龍の胎動』中国の歴史第11巻、講談社、2004

国分良成『中華人民共和国ちくま新書、筑摩書房、1999