南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜
担当者
遠藤 宏一
他の科目との関連 総合政策論I(公共政策論)、地方財政分析論、地方自治論、財政学
他学科履修
副題
講義内容  現代は歴史の大きな転換点である。経済のグローバル化の進展や情報化・サービス経済化等の産業構造転換を背景にして、「地域経済」も大きな構造変化を経験しており、このため「地域」や自治体が改めて注目され、地域公共政策政策のあり方が問われている。わが国に即していえば、東京一極集中と「究極の過疎化」を典型とする地域経済の不均等・格差の拡大、それから派生する地方財政格差や財政危機の諸問題がある。このため、目下、市町村合併や道州制導入といった地方制度再編、国・地方の財政危機を背景に国と地方の財政間関係を大きく変える分権化と「三位一体」改革等が進められようとしている。本講義はこうした問題意識のもとで、地方財政構造の変容と地域公共政策の展開、さらには現代的課題を理論的・実践的に考察する。
学修目標  第一に日本の国と地方の間の財政関係について、具体的にその日本的特質等について学修。第二にはその行財政構造の下で、いかなる地域公共政策が展開されているか、各論的・実証的に考察。第三に、地域づくりの理論と実践について、その政策デザインを目的・手段・主体・評価論に即して学修。
講義計画 (注)○内は講義の計画コマ数
(1)   序章 本講義の課題−地方自治と地方財政−
   <第1部 国・地方間財政関係論> 
(2)〜(3) 1章 財政構造の日本的特質と地方財政−競争的地方自治制−
(4)〜(5) 2章 地方制度再編と地方行財政:日本的「地方分権」と市町村合併・道州制問題
   <第2部 日本の地方財政政策の展開>
(6)〜(7) 3章 地域開発政策と自治体   :(1)「外来型開発」の史的展開過程
                    :(2)地域開発・地域づくり効果の評価論
(8)〜(9) 4章 都市化・都市問題と都市政策:(1)都市問題の政治経済学
                    :(2)日本の都市問題−個別各論分析−
(10)   5章 農業・農村問題と農山村財政 
⑪   6章 災害と地方行財政
⑫   7章 少子・高齢社会の地域福祉(地域ケア)と地方財政
   <第3部 地域づくり・まちづくりの理論と実践>
⑬   8章 内発的発展と自治体経営のすすめ
⑭   9章 自治体経営と地域総合計画
⑮   定期試験
評価方法 定期試験で評価
テキスト 主として講義資料を配付。但し、準テキスト(重要参照文献)としては、宮本憲一・遠藤宏一編『セミナー現代地方財政』(改訂版)勁草書房、2006
その他