南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1
担当者
上野 宏
講義題目 [国際政策領域]
国際開発経済論
開講キャンパス 瀬戸キャンパス
講義内容  研究指導Iにおいては院生が個別研究テーマを選択する上で必要な基礎知識とスキルを指導する。特に、問題の把握と、解決するための政策の立案、に関するスキル(技術)の向上を目指す。また、基礎知識を深めるために必要な文献その他の資料の収集と分析、フィールドワーク等に必要なリサーチスキルの習得と進化を目的とする指導を行う。
学修目標  博士課程前期(即ち修士課程)全体の目的は、第1に高度専門家(専門職業人)を養成することであり、第2には博士課程後期(即ち狭義の博士課程)へ進み研究者になる人を養成することである。この両方の全体目的を達成する為に、修士課程の研究指導I〜IVでは、学生が多分生まれてからはじめて研究論文を書きあげることを目的とする。理由は、純粋な研究と研究論文作成を経験することによって研究とはどういうものかを理解させることにある。「研究」を理解することは、勿論博士課程に入り研究者になる人にとって当然必要とされることである。と同時に、「研究」を理解することは、高度専門職業人にとっても、専門家として問題を分析する方法の基本的考え方を身につける為の必要条件の1つである。
 研究指導Iは、研究指導I〜IVの第1回である。I〜IVは、最終的に修士論文を書き上げ、提出し、口頭試験をパスすることを最終目的とする。修士論文は、学部時代の卒業論文とは異なり、純粋な研究論文(即ち証明を伴う)であり、学会でも発表可能である論文を目指す。その第1歩が、研究指導Iである。この研究指導Iの具体的目標は以下である。
 第1には、途上国の経済問題と援助をめぐる問題についての一般理解と、問題解決の為の経済政策の一般的理解を学習目標とする。
 第2には、修士論文の対象国の決定、対象経済部門の決定、研究を必要とする問題の設定、の三つを目標とする。
講義計画 1〜2.最初に「修士・博士論文の書き方」を講義する。
3〜14.第1には、修士論文テーマを決定する為の基礎知識・概念・方法を学習する期間とする。その為の方法としては、共通基礎文献(洋書を含み、例えば、開発経済学教科書のHayami and Godo, Development Economics やRay, Development Economicsか又は計量経済学のテキストなど)の講読・発表・質疑・討議・コメントを考えている。
第2には、上記基礎文献を読みながら修論テーマを模索する期間とする。各自興味のあるテーマを取り上げ、文献検索し、その簡単なレビューを1人最低1回発表してもらい、質疑・討議・コメントを行う。先ずは、問題意識の設定、次に政策課題の発見、その政策課題を達成する為にはどのような研究・分析が必要かを考え、分析枠組みを設定する。
15.  及び夏休み:修論計画書(プロスペクタス)を作成してもらう。夏休みの最後には、プロスペクタスの第1案を作成・提出してもらう。
評価方法  情報収集能力(10%)、レジュメ完成度(30%)、プレゼンテーション能力(5%)、分析能力(20%)、論理能力(10%)、提言能力(5%)、討論への参加姿勢(20%)、などから総合的に判断する。
テキスト  テキストはゼミ第1回目に発表するか、何案か出しゼミ生と協議して決定する。又、参考資料を適宜配布する。
その他