00502 宗教に見る人間の尊厳2
|
選必 |
|
春学期 |
|
2 |
|
2〜4 |
|
大森 正樹 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 個と大地の上に立つ人間論 |
授業概要 | 本講義では「人間の尊厳」を宗教的人間論の視点に立って探究する。そのためにまず「個人」という考えを発展させてきたキリスト教に基づく西欧的人間論を考察し、ついで、ロシアが生んだ偉大な作家、ドストエフスキーの(ロシアの)大地に根ざした人間と自然の交流をもとにした宗教的人間論を探り、人間とは何か、生の意味とは何かといった根本問題について学び、絶対者ないし究極的存在との関わりにおいて、また他者との関わりにおいて生きる人間のあり方とはいかなるものであるかを考察する。 |
学修目標 | 東西キリスト教の思想を通して人間のとらえ方を学ぶこと。それについて学生相互での討論を試みたい。このような作業を通して、混迷する世界の中で、人間としてどう生きてゆけばよいかを、少くとも自分の問題として考えてゆけるようになることが目標である。 |
授業計画 | A)「人間の尊厳」の探究に向けて 1)「人間の尊厳」とは?それは何をめざして語られるのか? 2)ユダヤ・キリスト教の人間観 B)西欧的人間論 1)キリスト教と「ペルソナ」の問題、他者の意識 2)個の誕生・・・恋愛と西欧(附:イスラーム文化の影響・・・詩人たちの風景) 3)ルネサンス的思惟における人間の尊厳・・・一つの頂点あるいは問題提起 C)ドストエフスキーの人間論 1)ドストエフスキーを今読むことの意味 2)小説『罪と罰』に見る人間の深層 3)ロシアの大地と人間 D)まとめ〜個と大地の交響曲が奏でる「人間の尊厳」 |
評価方法 | 授業科目履修規程第16条により、授業総時間数の3分の1を超えた場合、欠席過多になり、単位は与えられない。 上記以外の人は出席状況20%、定期試験80%により評価する。 |
テキスト | 特に用いない。必要なときはプリントして渡す。 |
その他 | ドストエフスキーの『罪と罰』を読んでいることが望ましい。 |