南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
星 揚一郎
他の科目との関連
履修対象学科
副題 コミュニケーション・正義・スポーツ
授業概要  ドイツの哲学者アーペル(1922−)は、「言語遂行論」(言語を使用する主体の超越論的な条件を問う)を、その思想の特徴としています。この授業では、アーペルの「普遍的討議倫理学の視点におけるスポーツの倫理学的意味」を講読しながら、欧米の他の道徳哲学の学説(授業で詳しく紹介します)との対話をはかりたいと考えています。そのさい、ハーバーマス『道徳意識とコミュニケーション行為』(岩波書店)、アドルノ『道徳哲学講義』(作品社)なども参考にし、理解を補ってまいります。できるだけ平易なことばと例で解説していくつもりです。
学修目標  欧米の道徳哲学を自家薬篭中のものとしたうえで、自ら問題を立てて、レポートを作成することを目標とします(大学生に必要なレポートの書き方も伝授します)。
授業計画 (暫定的に、上記テキストの目次より、内容を拾っておきます。時事的な話題もそのつど入れていきますので、ご了承ください。)
1、スポーツの意味(1):倫理の根本原理を理解するために
2、スポーツの意味(2):普遍的討議倫理学を適用するために
3、道徳的事象の現象学に向けて
4、倫理への客観主義的アプローチ
5、倫理への主観主義的アプローチ
6、コミュニケーション的行為における確言的妥当請求
7、コミュニケーション的行為における規範的妥当請求
8、道徳原理あるいは行為格率普遍化の規準
9、議論対参加
10、道徳原理の基礎付けは必要かつ可能か
11、超越論的語用論という論拠の構造
12、道徳性と人倫
13、レポート指導(1)
14、レポート指導(2)
15、レポート作成・提出
評価方法  授業に常識的な姿勢で参加された方にだけ評価を出します。そのうえで、授業中の姿勢・レポート(20パーセント)と期末のレポート(80パーセント)を総合的に評価します。
テキスト  Karl-Otto Apel“Die ethische Bedeutung des Sportes in der Sicht einer universalistischen Diskursethik(普遍的討議倫理学の視点におけるスポーツの倫理学的意味)”を、担当者(星)が平易な日本語に翻訳したものを配布します。
その他