南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
川浦 佐知子
他の科目との関連 「質的研究法」を同時に受講すること
他学科履修 不可
副題 アイデンティティ研究ゼミ
授業概要 本演習では「アイデンティティ」を主要テーマとし、“自己”をどう定義づけるか、帰属感をめぐる問題、“自己”をどう社会、世界の中に位置づけるかといった問いに、質的リサーチ手法を用いてアプローチします。具体的には;
    ・青年期など、様々なライフ・ステージにおいておこるアイデンティティの危機、
    ・社会的役割、人間関係(家族関係、友人関係など)の変化に伴う自己検討、
    ・異文化に触れるなど新しい体験によって引き起こされる自己変容、
    ・歴史的、社会的、個人的出来事(戦争体験、闘病体験など)をふりかえることを通しての自己理解、
    ・ジェンダー、国籍、人種、文化などが自己概念に与える影響
などがリサーチ・トピックとなります。データ収集は面談(インタビュー)を主とします。尚、インタビューの進め方、データ分析は、「質的データ研究法」を受講することで習得してください。(演習と平行して3年次に受講することが望ましい)。ゼミにおいては互いにフィードバックをしながら、各自の研究を研鑚することが望まれます。
学修目標 1.自分のもつ疑問、興味を、研究可能なテーマ、課題へと置きかえるプロセスを体得する。
2.自分のプロジェクトを計画、推進する力をつける。
3.レポート作成、プレゼンテーションを通して自分の考えを伝達するスキルを育てる。
    ・文章作成、再読、構成、再構成という過程を習得する。
    ・自分の論の進め方が読む人、あるいは聴く人に充分理解されるよう、構成力をつける。
4.既存する文献、研究を建設的に批判、検討する力をつける。
授業計画 〈春学期〉
(1)発達理論におけるアイデンティティ
(2)アイデンティティの社会的側面
(3)社会構築主義とアイデンティティ
(4)アイデンティティの語り
(5)(6)プレゼンテーション:分析発表
(7)データ分析とその記述
(8)研究プロセスとその流れ
(9)〜⑫プレゼンテーション:文献研究発表
⑬論文の全体構成と文献研究:文献研究の書き方
⑭「文献研究−データ収集・分析−研究考察・結論」の関連
⑮最終レポート提出
〈秋学期〉
(1)春学期レポート返却、及びコメント
(2)(3)グラウンデット・セオリーを用いての逐語分析(1),(2)
(4)〜(6)質的研究批評(1)〜(3)
(7)(8)プレゼンテーション:研究考察発表
(9)分析と考察の関連
(10)〜⑬プレゼンテーション:分析発表
⑭アイデンティティとナラティブ
⑮最終レポート提出
評価方法 ゼミ参加度(10%)、課題(10%)、プレゼンテーション(20%)、最終レポート(60%)に基づく総合評価

【その他】3年次春学期に「質的研究法」を受講すること。
テキスト
その他