40152 比較文化論
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選必 |
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春学期 |
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2 |
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3・4 |
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中野 涼子 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | 日本における「市民社会」 |
授業概要 | 現代日本において市民社会(Civil Society)は存在するのか?1945年以降、民主主義政治の下で経済大国となった日本では、今もなお、この問いが投げかけられている。その背景には、欧米の市民社会モデルでは捉えられない社会的・文化的要素が日本には存在するという認識がある。講義では、「市民」「社会」などの西洋概念が日本で受容される過程、日本にある独特の表現、ことわざから、その社会的・文化的背景について考察する。また、「個人主義」対「集団主義」、「恥の文化」対「罪の文化」などの二分論的思考の有効性について考えるために、近現代日本の思想や政治的・社会的変容についても触れる。 |
学修目標 | 1.「市民社会」に関連する概念・思想を理解すること 2.日本の市民社会の特徴を具体的な例をあげながら論理的に説明できること |
授業計画 | 1.はじめに−「文化」を比較すること 2.「公共圏」と市民社会— 近代ヨーロッパ 3.市民(Civil)とは何か−公民・市民 4.日本の「社会」と「世間」 5.1960−70年代の市民運動— ベトナム反戦運動 6.市民の存在しない時代?— 戦前の日本 7.国民・国家の形成と日本社会 8.大正デモクラシーの大衆運動 9.キリスト教者が見た日本 10.ローカルな「市民」の形成—町内会から「生活者」まで 11.イエ制度の中の女性 12.女性の市民参加 13.過去と現代−文化的視点 14.まとめ 15.定期試験 |
評価方法 | レポート30%、定期試験70% |
テキスト | 『公共哲学』シリーズ、東京大学出版会、全20巻。 |
その他 |