南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
3・4
担当者
中村 元哉
他の科目との関連 中国近代史研究を履修していることが望ましい
他学科履修
副題  中華人民共和国史
授業概要  現代中国は依然として社会主義を掲げ、中国共産党による一党独裁体制を維持している。しかし、その内実は私たちが想像している以上に多様化し、複雑化している。日本をはじめとする海外の研究者はもとより、中国近現代史を専門としている中国大陸の研究者からも、現代中国像の再検討とそれにともなう中華人民共和国史の見直しが提起されている。
 本講義は、中華人民共和国の成立過程と現代中国の多様性について紹介していく。
学修目標  みなさんが最終的に現代中国をどうみるのかは自由です。ただ、どんな現代中国イメージを描くにせよ、中国のことを客観視するように努めてください。講義を通じて「知中派」になってもらえれば、と思います。
 なお、講義の内容は、私独自の見解ではなく、国内外の学者で共有されつつある見解をまとめたものです。
授業計画 〈序〉現代中国の多様性とは?(第1回)
  ナショナリズムと歴史叙述(第2回)
〈1〉中華民国における中国共産党
  (1)中国共産党成立史(第3回)
  (2)中国国民党と中国共産党(第4回)
  (3)1949年革命——中華人民共和国の成立(第5回)
   *1949年前後の中国農村社会(第6回)
〈2〉1950年代から1970年代の中国:社会主義中国
  (1)社会主義による国家建設と反右派闘争(第7回)
  (2)「大躍進」政策から文化大革命へ(第8回)
〈3〉1980年代から現在の中国:改革開放後の中国
  (1)改革開放政策から天安門事件へ(第9回)
  (2)社会・経済・文化・思想の変容(第10回〜第11回)
  (3)中国政治の新展開(第12回〜第13回)
〈4〉現代中国の多様性を考える(第14回)

【補足】中国外交については「東アジア外交研究」で扱う
評価方法 出席点(20%)、定期試験(80%)で評価する。
テキスト 久保亨ほか『中国100年のあゆみ』(東京大学出版会、2008年刊行予定)
その他