南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
岸 智子
他の科目との関連
他学科履修
副題
授業概要  日本の失業率は、1970年代には第一次石油危機にもかかわらず諸外国と比べて低い水準で推移した。ところが、1990年代の長期不況期には失業率が急上昇し、それと同時に「リストラ」や「フリーター」の増加に代表されるような雇用問題が発生し、国民の間に雇用不安が広がった。
 人々が安心して働けるような雇用政策が今ほど求められている時代はない。そして、これからの雇用政策について考えるためには、まず労働市場がどのように機能しているかを正しく理解する必要がある。労働経済学は、経済理論に基づいて労働市場のしくみや動きを解明する学問分野であり、人々の就業に関する問題を考察する上で不可欠の知識を提供してくれる。
 この授業は労働市場の動きに関する基本的な概念や理論についてわかりやすく解説し、また雇用や失業に関する統計資料を示すことによって、今日の労働市場が抱えるさまざまな問題を考える手がかりを与えることを目標としている。
学修目標 1. 労働経済学の基本的な概念や用語を理解する。
2. 労働経済学の基本的な理論を理解する。
3. 雇用動向に関する基本的な統計資料の正しい見方を習得する。
授業計画 1. 労働経済の基礎概念と基本的な理論
2. 労働統計の見方
3. 労働供給の理論__人々の就業意欲
4. 女性の就業とその変化
5. 労働有働需要の理論__企業の雇用意欲
6. 企業の雇用戦略とその変化
7. 技術進歩と仕事
8. 失業の理論
9. 雇用・失業の世界的動向
10.日本の雇用政策とその効果
11.諸外国の雇用政策とその変化
12.労働市場における情報の役割
13.日本企業の内部労働市場とその変化
評価方法 出席状況とレポートおよび期末試験の成績を総合して評価する。
テキスト 太田總一・橘木俊詔 『労働経済学入門』、有斐閣、2004年。プリントを配布する。
その他