92612 人類学特殊研究(考古学)B
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選必 |
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秋学期 |
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2 |
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1・2 |
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黒沢 浩 |
講義題目 | |
開講キャンパス | |
授業概要 | 日本の考古学史を学ぶ。具体的には明治期から現代にいたる考古学研究の流れを、社会的な背景と合わせて辿っていく。特にその中でも、人種民族論争、植民地における日本人考古学者、考古学の方法論的な問題に焦点を当て、それらを今日的課題と位置づけることを試みたい。 考古学では、多くの場合、考古資料のまとまりをある「集団」という漠然とした人間のまとまりと同一視することが多い。こうした考え方の論理は、必然的に、仮定された集団の文化的同質性を導くことになる。だが、こうした方法は、しばしば文化的同質性の範囲をア・プリオリに想定しており、その同質性やそれを示す集団の復元方法よりも、範囲や枠組みのほうが優先され、前提にされる場合が多い。この授業においては、そうした考え方を批判し、オルタナティブな可能性について考えていきたい。 また、こうした方法論的な可能性を探る中で、われわれが自明としてきた諸概念の再検討も必要になってくるであろう。「歴史」「文化」「文明」「地域」などの諸概念の批判的検討ということである。 授業は、講義半分、議論半分くらいの割合で進める。なお、毎回ミニレポートを提出してもらう。 |
学修目標 | 1.考古学における諸概念を相対化する 2.「歴史」「文化」「文明」「地域」などの諸概念形成の経緯を知る 3.オルタナティブな議論の可能性を考える |
授業計画 | 1.イントロダクション 2.問題の所在 3〜5.諸概念の形成 6〜10.諸概念の批判的検討 11〜14.具体的な研究事例 |
評価方法 | ミニレポート40%、試験レポート60% |
テキスト | 適宜、プリントを配布したり、事前にテキストを指定する。 |
その他 |