南山大学

 

【科目コード】97667

【科目名称】ラーニングと知識創造

【担当者】古澤 和行

【単位数】2                        【配当年次】1秋・2                        【開講期】秋学期

 

【授業概要】

本科目では、組織におけるラーニング(組織学習)プロセスの促進要因や阻害要因を一つ一つ学習しながら、組織学習メカニズムについての理解を深めていく。授業では、ディスカッションが重視されるため、事前に配布もしくは指定した文献や資料の予習は必須である。

【到達目標】

 組織学習に関する基本的なプロセスやメカニズムの理解を目指すとともに、組織学習研究を取り巻く諸研究との関係性についての基礎知識を得ることを目標とする。

【授業計画】

1.イントロダクション

 (1)組織学習研究の概略説明 (2)関連する文献の提示

2.組織学習とは

 (1)組織学習研究の嚆矢 (2)組織学習の定義

3.組織学習研究<その1>

 (1)シングルループ学習 (2)ダブルループ学習

4.組織学習研究<その2>

(1)アンラーニング (2)再ラーニング (3)ラーニングと環境

5.組織学習研究<その3>

 (1)ルーティン・ベースの学習 (2)有能さの罠

6.組織学習と個人学習

 (1)個人学習 (2)社会的学習

7.組織学習と情報処理

 (1)知識獲得 (2)情報の分布 (3)情報の解釈 (4)組織記憶

8.組織学習と「学習する組織」

 (1)仮説検証型学習 (2)実験型学習

9.組織学習と実践コミュニティ

 (1)実践 (2)コミュニティ (3)ドメイン

10.組織学習と認知

(1)認知マップ (2)メンタルモデル

11.組織学習と文化

(1)文化としての組織学習 (2)学習とアイデンティティ

12.組織学習の阻害要因

 (1)役割制約的学習 (2)傍観者的学習 (3)迷信的学習 (4)あいまいさの下での学習

13.組織学習の促進要因

(1)ユーモア (2)即興 (3)スモール−ウィン

14.組織学習とナレッジ・マネジメントの関係性

(1)組織学習 (2)学習する組織 (3)ナレッジ・マネジメント (4)組織記憶

15.まとめ

 これまでの内容を踏まえ、組織学習についての発表およびディスカッションを行い、参加者間での知識共有を図り、理解を深める

【評価方法】

 ディスカッションへの参加態度や授業貢献度   50

 期末成果物                  50

【テキスト】

   毎授業時に事前配布する文献を用いる

【参考文献】

1.安藤史江『組織学習と組織内地図』白桃書房,2001

2.野中郁次郎・竹内弘高『知識創造企業』東洋経済新報社,1995

3.Easterby-Smith, M. & M. A. Lyles (eds.), Handbook of Organizational Learning and Knowledge Management, Blackwell Publishing, 2003.