南山大学

 

【科目コード】97701

【科目名称】経営戦略

【担当者】吉原 英樹

【単位数】2      【配当年次】1秋・2     【開講期】秋学期

 

【授業概要】

日本企業の経営戦略の実態にそくして経営戦略論の基本的な概念や理論を学ぶことが、この授業のテーマと目標である。経営戦略としては、全社戦略(事業の多角化・集中化・国際化など)、事業戦略(競争戦略)、機能別戦略(研究開発戦略、マーケティング戦略、生産戦略、調達戦略など)をとりあげたい。外部環境分析、経営資源分析、経営目標の設定など経営戦略の決定プロセスもとりあげる。経営戦略論の標準的な教科書および経営戦略のケースを教材にして授業をすすめる。授業は講義形式でなく、ディスカッションを中心にしてすすめたいと考えている。

【到達目標】

日本企業の経営戦略の実態の理解、経営戦略論の基本的な概念や理論を身につけること、外部環境分析・経営資源分析・経営目標の設定など経営戦略の決定プロセスの理解が、この授業の目標である。

【授業計画】

1.         オリエンテーションおよび序章「経営戦略とは何か」

2.         1章「顧客のニーズをとらえるー戦略の顧客適合(1)」

ケースブック「ドン・キホーテ」

3.         2章「ニーズの多様性と相互作用を利用するー戦略の顧客適合(2)」

ケースブック「花王(クイックルワイパー)」

4.         3章「競争優位をつくるー戦略の競争適合(1)」

ケースブック「三星電子」

5.         4章「反撃を見越す、敵にしないー戦略の競争適合(2)」

ポーター『競争の戦略』第1

6.         5章「ビジネスシステムで差別化するー戦略のビジネスシステム適合」

ケースブック「ミスミ」

7.         6章技術を活かし、技術が動かすー戦略の技術適合」

ケースブック「セイコーエプソン」

8.         7章「見えざる資産—情報の流れのフレームワーク」

ケースブック「ローム」

9.         8章「源を蓄積し、利用するー戦略の資源適合」

ケースブック「シャープ」

10.      9章「組織を動かし、刺激するー戦略の組織適合」

ケースブック「アサヒビール」

11.      「インテルの事例」榊原清則『イノベーションの収益化』第5

12.      「統合型企業のジレンマ:日本時計産業の成功と蹉跌」

榊原清則『イノベーションの収益化』第7

13.      クリステンセン『イノベーションのジレンマ』第1章および第3

14.      キム、モボルニュ『ブルー・オーシャン戦略』第1章および第2

15.      バーガー『グローバル企業の成功戦略』第4章および青木・安藤『モジュール化』第10

 

 

【評価方法】

期末レポートを基本にするが、授業中の発言などクラスへの貢献度も考慮する20%

【テキスト】

伊丹敬之『経営戦略の論理』第3版、日本経済新聞社、2003年。

伊丹敬之・西野和美『ケースブック経営戦略の論理』日本経済新聞社、2004年

 

【参考文献】

石井淳蔵・奥村昭博・加護野忠男・野中郁次郎『経営戦略論』新版、有斐閣、1996