南山大学

 

【科目コード】97761

【科目名称】JIT生産システム

【担当者】藤原 眞一

【単位数】2                    【配当年次】1秋・2    【開講期】春学期

 

【授業概要】

本科目では、「経営に貢献する製造現場改善の考え方と実践」について、JIT生産と労働生産性の観点から事例を交えて平易に解説し、「ものづくりの本質」を理解することを目標とする。在庫の悪さを徹底的に考え、在庫削除のための生産リードタイムの超短縮化(工程の流れ化、運搬など)の方法を紹介し、顧客の要求納期を満足しながら、より前工程からJIT生産(在庫を極力持たない注文生産)する取り組みを考察する。労働生産性を飛躍的に向上するための進め方を、要員管理、量変動への対応、付加価値の高い動作の観点で身に付ける。企業がタンジェント高く、スピーディに現場改善を行っていくための取り組み方と人材育成などについて考察したい。

【到達目標】

1) 製造現場のムダ(在庫、動作、品質)の考え方、見方を身に付ける

2) JIT生産の基本的な考え方、進め方(平準化、後工程引取り、工程の流れ化)を理解する

3) 自働化の基本的な考え方、進め方(品質の確保、少人化、標準作業)を理解するとともに、動作改善を体感する

【授業計画】

  

1. モノの造り方と原価低減

(1) 利益の確保と原価低減   (2) 造り方で原価を変える

2. 製造現場のムダの考え方、見方 (1)

(1) ムダとは   (2) 在庫のムダの考察

3. 製造現場のムダの考え方、見方 (2)

(1) 在庫のムダの考察

4. 製造現場のムダの考え方、見方 (3)

(1) 動作のムダの考察   (2) ムダ発見の着眼点

5. JIT生産システム (1)

(1) モノと情報の流れ   (2) 平準化

6. JIT生産システム (2)

(1) 後工程引取りとかんばん

7. JIT生産システム (3)

(1) リードタイムの短縮   (2) 工程の流れ化(小ロット生産)

8. JIT生産システム (4)

(1) 運搬(引取り)   (2) 在庫量を決める要因

9. 自働化 (1)

(1) 自働化の考え方   (2) 品質検査と品質の確保

10. 自働化 (2)

(1) 生産性を維持向上する仕組みつくりの進め方

11. 自働化 (3)

(1) 標準作業の考え方と設定

12. 自働化 (4)

(1) 効率的な作業動作改善の着眼点

13. 事例研究

(1) 事例研究 (①②③)

14. 事例研究

 (1) 工場見学(タイミングは別途調整)

15. 人材育成

(1) 企業風土と人材育成   (2) 管理者の役割とスタッフの能力要件

 

【評価方法】

1) 定期筆記試験     50%

2) レポート           30%

3) 授業への取り組み  20%

 

参考文献

    中山 清孝 「直伝・トヨタ方式」 ダイヤモンド社、2005年 

大野 耐一 「トヨタ生産方式」 ダイヤモンド社、1978年