南山大学　シラバス検索用

Ⅰ．授業の概要

①講義科目名（単位数）	民法演習Ⅱ（2単位）	②担当者名	清原　泰司
③科目の種類	法律基本科目・民事系	④必須の有無	必修
⑤配当学年・学期	2年（既修者コース：1年）・秋学期
⑥授業の概要	標準コース2年生・既修コース1年生を対象とする。民法、特に財産法の重要問題について、文献・資料を読んで何が議論されているのかを理解したうえで、設問について考える。この作業と並行して、関連する最高裁判例を素材として、当該事件において何が争われ、どのように解決されたかを理解したうえで、その妥当性について考える。受講生は、予習として、教科書の該当部分を読んでノートを作成するとともに、配布された文献・判例等の資料（補助教材）を読んでノートを作成することが求められる。授業では、各自がこれらの準備を充分に行っていることを前提として質疑応答を行う。
⑦到達目標	民法上の重要問題についての文献・判例を読み、理解し、自己の見解を導き出す作業を通して、考える能力・論じる能力を培う。
⑧成績評価の基準と方法	授業への参加度（発言内容・小テスト・レポート）20%、期末試験80%
⑨教科書	鎌田薫・加藤新太郎ほか編著『民事法Ⅱ　担保物権・債権総論』（日本評論社、2005年）
⑩参考文献・参考資料	内田貴『民法Ⅲ[第3版]債権総論・担保物権[第3版]』（東京大学出版会、2005年）山田卓生・野村豊弘ほか著『分析と展開　民法Ⅰ[第2版増補版]』（弘文堂、2000年）山田卓生・野村豊弘ほか著『分析と展開　民法Ⅱ[第5版]』（弘文堂、2005年）『別冊ジュリスト民法判例百選Ⅰ[第五版　新法対応補正版]』（有斐閣、2005年）『別冊ジュリスト民法判例百選Ⅱ[第五版　新法対応補正版]』（有斐閣、2005年）
⑪履修条件その他の事項

Ⅱ．授業計画

回担当	①テーマ	授業内の学修活動			④授業時間外の学修活動等
回担当	①テーマ	②ねらい・内容		③授業方法・工夫	④授業時間外の学修活動等
1	法人の能力・不法行為能力	（ⅰ）法人学説を理解したうえで、法人の目的範囲外の行為の効力について理解する。（ⅱ）法人の不法行為責任と表見代理の関係について考える。		学説・判例の検討。	補助教材・第1回の資料を読み、まとめる。
2	留置権・敷金返還請求権	（ⅰ）賃貸借契約が終了した場合の法的問題について考える。（ⅱ）賃貸借契約の当事者が交代した場合の法的問題について考える。		同　上	教科書pp.1-18 、補助教材・第2回の資料を読み、まとめる。
3	抵当権に基づく妨害排除請求・明渡請求	抵当権の性質と効力について考える。		同　上	教科書pp.19-42 、補助教材・第3回の資料を読み、まとめる。
4	債権譲渡担保・譲渡禁止特約付き債権	（ⅰ）債権担保の方法について理解する。（ⅱ）譲渡禁止特約付き債権の譲渡と第三者との関係について考える。		同　上	教科書pp.43-62、補助教材・第4回の資料を読み、まとめる。
5	抵当権の物上代位	賃料債権に対する抵当権の物上代位をめぐる判例・学説について考える。	同　上		教科書pp.63-82、補助教材・第5回の資料を読み、まとめる。
6	動産売買先取特権の物上代位	動産売買先取特権の物上代位をめぐる判例・学説について、抵当権の物上代位の場合と比較しながら考える。	同　上		補助教材・第6回の資料を読み、まとめる。
7	法定地上権	（ⅰ）法定地上権と一括競売について理解する。（ⅱ）共同抵当における建物再築と法定地上権について考える。	同　上		教科書pp.83-100、補助教材・第7回の資料を読み、まとめる。
8	集合動産譲渡担保	（ⅰ）集合動産譲渡担保の効力について理解する。（ⅱ）集合動産譲渡担保と動産売買先取特権との優劣について考える。	同　上		教科書pp.135-150、補助教材・第8回の資料を読み、まとめる。
9	受領遅滞	（ⅰ）種類債務の特定について考える。（ⅱ)受領遅滞の法的性質について考える。	同　上		教科書pp.151-172、補助教材・第9回の資料を読み、まとめる。
10	安全配慮義務	安全配慮義務について考える。	同　上		教科書pp.173-189、補助教材・第10回の資料を読み、まとめる。
11	債権者代位権	債権者代位権とその転用について考える。	同　上		教科書pp.210-230、補助教材・第11回の資料を読み、まとめる。
12	債権者取消権	債権者取消権について理解する。	同　上		教科書pp.231-250、補助教材第12回の資料を読み、まとめる。
13	相殺	（ⅰ）差押えと相殺、（ⅱ）債権譲渡と相殺、（ⅲ）抵当権の物上代位と相殺について考える。	同　上		教科書pp.309-328、補助教材・第13回の資料を読み、まとめる。
14	債権の準占有者に対する弁済	債権の準占有者に対する弁済について考える。	同　上		教科書pp.329-346、補助教材・第14回の資料を読み、まとめる。
15	保証	保証、連帯保証、共同保証について理解する。	同　上		教科書pp.347-363、補助教材・第15回の資料を読み、まとめる。