06351 生命と環境(生命倫理)
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選必 |
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秋学期 |
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2 |
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1〜4 |
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高畑 祐人 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | |
授業概要 | この講議では生命倫理をめぐる論議の中でいま最も注目を集めている「リベラル優生主義」を取り上げる。 優生主義思想は、「健康で正常な子どもが欲しい」という誰しもが持つ素朴な思いに訴える点でわれわれの意識に浸透しやすいが、そこには明らかに差別と排除の意識が潜んでいる。したがって、素朴な思いを否定し難いからといって優生思想を受け容れてしまうのは早計である。優生主義思想をまず知ることから始めよう。この講議では、優生主義思想を、その歴史的由来、擁護論、反論、そして将来といった観点からする。 |
学修目標 | 優生主義思想を擁護する立場、批判する立場それぞれの考えを公平に理解し、自分の考えを組立て、表現することができるようになる。 【授業計画】 1.序 遺伝子介入の可能性 2.リベラル優生主義の基本的論点 3.優生主義の歴史的由来(1) 4.優生主義の歴史的由来(2) 5.20世紀の改革派優生主義 6.リベラル優生主義の倫理的正当化(1)—遺伝学の立場から— 7.リベラル優生主義の倫理的正当化(2)—現代正義論の立場から— 8.リベラル優生主義に対する反論(1)—技術的反論— 9.リベラル優生主義に対する反論(2)—政治的反論— 10.リベラル優生主義に対する反論(3)—哲学的反論— 11.リベラル優生主義の将来(1)—遺伝子介入は自己規制をなしうるか— 12.リベラル優生主義の将来(2)—リベラル優生主義の限界— 13.生殖における国家の役割と限界 14.結び |
授業計画 | |
評価方法 | 学期末試験またはレポート |
テキスト | テキストとして指定しないが、桜井徹『リベラル優生主義と正義』(ナカニシヤ出版)を講義の下地としていることを明記しておく。関心のある学生はぜひ読んでもらいたい。 |
その他 | ただ単位数をそろえるための受講は止めて欲しい。優生主義思想を自分の問題として引き受けて主体的に考える態度が大切である。 この科目は、次の JABEE 対応コース「情報技術専修コース(情報通信学科・情報システム数理学科)」の学習・教育目標に対応する(小項目:A-3)。 |