南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
a川 洋子
他の科目との関連 総合政策論III(政治構造と社会変動)を履修すること。
アジア国際関係論 地域文明論B(アジア)は履修が望ましい。
他学科履修 不可
副題  東南アジアの政冶社会経済・外交政策 とくに「東南アジアの紛争と国際社会による平和構築・復興民主化支援」
授業概要  ゼミナール形式の少人数教育で専門領域について理解を深める。各学生が専門領域を深めながら、自分のプロジェクト(テーマ)とする問題を発見するのを手助けし、また問題解決のために必要な知識・理解・データ・手法についてはゼミナールの共通のプロジェクトとして設定し指導する。
 冷戦後、「平和の配当」どころか、エスニック紛争や地域紛争、内乱が多発している。紛争発生件数は途上国アジアとアフリカが抜きん出ており、アジアの場合は終結せずに継続している紛争が多い。インドネシア、フィリピン、タイ、インド、パキスタン、スリランカなど多くがなんらかの紛争を抱えている。日本はアジア諸国を対象に長年、開発援助を行ってきたが、今日では平和構築・復興支援が日本ODA、世界の対外援助の重要な柱となっている。
学修目標  このような紛争は貧困、難民発生、武器増強など紛争悪化の現状は政冶軍事的手段だけでは解決できない。学習目標はまず紛争とは何か、対立が紛争になるのはなぜか、適切な介入論とは? 開発援助は有効なのか?など紛争に関する問題を把握する。1アクターの多様性、2紛争緩和から平和創出へ、さらには平和構築、国内復興、民主化にいたるまで切れ目のない国際的、学際的支援策の必要性とその実現可能性を理解する。3アジア諸国の事例を通して、今日の日本外交が国連などを介して行っている平和構築と復興支援政策についてより有効な改革策を考える。
授業計画 1 春学期はテキストの輪読を行う。報告者はレジメを作成し、口頭報告後、質疑応答を行い、全員が質疑応答、討論に参加する。
2 インターネットで現地英字新聞や英文ジャーナル記事を読んだり、東南アジア各国政府資料や民間団体の情報や統計データを収集する。
3 春学期末に文献調べを経て、各自は暫定的テーマで夏期休暇中に小論文を書く。
4 合宿は4回生、3回生合同で行う。各自が小論文を報告し、論文作成と発表の基礎を学ぶ。
5 秋学期からは各自が選んだテーマで文献調べを経て報告を行い、 最終的に学期末のterm-paperに仕上げる。英文文献を多く活用すること。
6 フィールド調査、インタビュー、シンポジウムや研究会への参加を奨励する。
評価方法 出席、報告、討論参加、勉学への熱意、term-paperなど総合的に評価する。
テキスト 稲田十一編『紛争と復興支援』有斐閣 および大芝・藤原・山田『平和政策』有斐閣
その他