南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
1・2
担当者
古川 浩司
講義題目
開講キャンパス 名古屋キャンパス
授業概要  この授業では、「国家安全保障(National Security)」を補完する理念として、新たに提唱された「人間の安全保障(Human Security)」とその理念に基づく活動を考察する。具体的には、文献講読及び討論を通じて、「人間の安全保障」とは何かを検討した上で、その理念に基づく国家・国際機関・市民社会などの取り組みを考察する。
学修目標  「人間の安全保障」は、近年、国際的に注目を集めている理念であるとは言え、その概念はきわめて広く、その用法はまちまちである。そこで、概念をめぐる研究と理念に基づく活動の実際を同時に検討させることを通じて、「国家が国民と領土を守る」とする伝統的な「国家の安全保障」のみでは対応できない、貧困、紛争、環境破壊、組織犯罪、難民、感染症などといった現代グローバル社会の諸問題を解決するために提唱された「人間の安全保障」の具体的イメージをつかむきっかけを持たせることを学修目標とする。
授業計画 第1回 ガイダンス
第2回 「人間の安全保障」とは何か(1)−概論
第3回 「人間の安全保障」とは何か(2)−恐怖からの自由
第4回 「人間の安全保障」とは何か(3)−欠乏からの自由
第5回 「人間の安全保障」とは何か(4)−小括
第6回 国際政策としての「人間の安全保障」(1)−国連
第7回 国際政策としての「人間の安全保障」(2)−OSCE
第8回 外交政策としての「人間の安全保障」(1)−日本
第9回 外交政策としての「人間の安全保障」(2)−米国・カナダ
第10回 「人間の安全保障」の論点(1)−人権・ジェンダ
第11回 「人間の安全保障」の論点(2)−保健医療・教育
第12回 履修者による事例研究報告(1)
第13回 履修者による事例研究報告(2)
第14回 授業のまとめ
評価方法 出席・授業への貢献度(50%)、レポート試験(50%)
テキスト 以下の文献を予定(履修者と相談して決める)。
人間の安全保障委員会『安全保障の今日的課題』朝日新聞社、2003年
篠田英朗・上杉勇司[編]『紛争と人間の安全保障』国際書院、2005年

【その他】 履修者の人数により授業計画を変更する場合もある。
その他