00502 宗教に見る人間の尊厳2
|
選必 |
|
秋学期 |
|
2 |
|
2〜4 |
|
大森 正樹 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 個を軸とした人間論 |
授業概要 | 「人間の尊厳」という言葉は最近よく使われるようになったが、それを真正面から十分捉えきっていない。本講義では、ユダヤ・キリスト教的思想をベースにして「人間とは何か」に照準を当てて、考察する。そのためにまず旧約聖書の人間観を概観し、さらに「個人」という考えを発展させてきたキリスト教に基づく西欧的人間論を取り上げる。ついで、幾人かの思想家や作家の人間観を探り(その中に非キリスト教立場の人も含める)、人間とは何か、生の意味とは何かといった根本問題について学び、絶対者ないし究極的存在との関わりにおいて、また他者との関わりにおいて生きる人間のあり方とはいかなるものであるかを考察する。 |
学修目標 | ユダヤ・キリスト教思想を通して人間のとらえ方を学ぶこと。それを通して混迷する世界の中で、人間としてどう生きてゆけばよいかを、少くとも自分の問題として考えてゆけるようになることが目標である。 |
授業計画 | A)「人間の尊厳」の探究に向けて 1)「人間の尊厳」とは?それは何をめざして語られるのか? 2)一神教の提出する問題。旧約聖書の人間観 B)西欧的人間論 3)キリスト教の人間観、イエスの生き方 4)歴史におけるユダヤ・キリスト教展開の諸相 5)「ペルソナ」(人格)の問題、他者の意識 6)個の誕生・・・恋愛と西欧 C)個々の思想家・作家に見られる人間観 7)ブーバー(我と汝) 8)レヴィナス(人間の顔・他者) 9)シモーヌ・ヴェーユ(労働) 10)マルセル(他者と希望) 11)サンテグジュペリ(星の王子) D)非一神教の立場から 12)宮澤賢治 13)金子光晴と茨木のり子 14)まとめ 15)定期試験 |
評価方法 | 授業科目履修規程第16条により、授業総時間数の3分の1を超えた場合、欠席過多になり、単位は与えられない。 上記以外の人は出席状況20%、定期試験80%により評価する。 |
テキスト | 特に用いない。必要なときはプリントして渡す。 |
その他 |