南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
星 揚一郎
他の科目との関連
履修対象学科
副題 ハイデガーを読む
授業概要  ドイツの哲学者マルティン・ハイデガー(1889—1976)は、「在る」ということの意味を問いました。この講義では、本物の哲学を味わっていただくために、二十世紀哲学の最高峰のひとつである『存在と時間』を読むことでハイデガーと対話しつつ、認知科学や精神医学への影響関係も視野に入れて、みなさんの関心と結び付けてまいります。同時に、プラトン、アリストテレス、デカルト、ニーチェ、フッサール、アドルノ、フーコーといった幅広い哲学者も、ハイデガーを批判的に理解するために紹介します。できるだけ平易な言葉と例で解説していくつもりです。
学修目標  ハイデガーの思想を自家薬篭中のものとしたうえで、自ら問題を立てて、レポートを作成することを目標とします(大学生に必要なレポートの書き方も伝授します)。
授業計画 (かりに『存在と時間』の目次のなかから、章のタイトルを拾っておきます。みなさんが、理解しやすいように、工夫して構成します。ご了承ください。)
1、存在問題の必然性、構造、および優位
2、存在問題を仕上げるときの二重の課題 根本的探求の方法とその構図
3、現存在の予備的な基礎分析
4、現存在の根本機構としての世界内存在一般
5、世界の世界性
6、共存在および自己存在としての世界内存在 「世人」
7、内存在そのもの
8、現存在の存在としての気遣い
9、現存在の可能的な全体存在と、死へとかかわる存在
10、本来的な存在しうることの現存在にふさわしい証しと、決意性
11、気遣いの存在論的な意味としての時間性
12、時間性と日常性
13、時間性と歴史性
14、時間性と、通俗的な時間概念の根拠としての時間内部性
15、レポート作成・提出
評価方法  授業に常識的な姿勢で参加された方にだけ評価を出します。そのうえで、授業中の姿勢・レポート(20パーセント)と期末のレポート(80パーセント)を総合的に評価します。
テキスト  なし(希望者のみ、各自、ハイデガー『存在と時間』中央クラッシックスなど、テキストをお求めください。)
その他