南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
1〜4
担当者
武田 悠一
他の科目との関連
履修対象学科
副題 英米小説を読む
授業概要  主として英米文学の小説を取り上げて、ある文化的・歴史的条件のもとで文学テクストがどのように生み出され、どのように受容されうるかを具体的に検証する。フェミニズム・ジェンダー批評、ポストコロニアル批評などの最近の批評理論の成果を取り入れ、他の文化領域との関係にも目を向けながら、文学を多角的に理解する視点を呈示する。
学修目標  文学を他の文化領域との関連において捉え、文学作品を多角的に読む視点を習得することを目指す。小説と映画の具体的な作品分析を通じて、言葉や映像がどのようにして意味や効果を生みだしているのかを考えながら、文学や映画を<読む>ための基本的な方法を身につけることが目標である。
授業計画  メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』(1818)を読む。当時19歳だったイギリス人女性によって書かれたこの小説は、現在に至るまで何度も舞台化されたり映画化されたりして数多くの翻案や改作を生み出し、この物語のモチーフは文学や映画の中で様々に変奏されてきた。この小説の何が私たちの想像力をかきたてるのか。メアリ・シェリーの原作を日本語訳で読みながら、またいくつかのフランケンシュタイン映画を観ながら、この小説の文学的、文化的意味を探る。
1)序論—フランケンシュタイン神話
2)メアリ・シェリーと『フランケンシュタイン』
3)物語の出産/出産の物語
4)語りの入れ子構造
5)怪物の誕生
6)怪物とは何か?
7)言語の獲得
8)女の創造/女の破壊
9)悪夢の果て
10)『フランケンシュタイン』の受容(1)
11)『フランケンシュタイン』の受容(2)
12)映画になった『フランケンシュタイン』
13)『フランケンシュタイン』と『ブレード・ランナー』
14)まとめ
15)定期試験
評価方法 学期末試験の成績によって評価する。
テキスト メアリ・シェリー(森下弓子訳)『フランケンシュタイン』(創元推理文庫)
その他