南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2
担当者
黒沢 浩
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 身の回りのモノ・コトから歴史を学ぶ
授業概要  本学科生は、3・4年次に演習(ゼミ)を履修し、4年次には研究プロジェクト論文(いわゆる卒業論文)を作成しなければなりません。2年次の基礎演習は、そのための準備講座です。各担当教員がそれぞれの専門領域で開講するゼミ形式をとります。
学修目標  1年次の基礎演習で学んだ技法を応用し、ある特定の学問領域における問題発見法、効果的な発表、議論の仕方、論文(レポート)の書き方などを身につけます。
授業計画  考古学は、モノを通して人間の過去を再構成し、今日に至るプロセスを説明する学問である。この授業では、そうした考古学とその思考方法への入門編として、身近にあるモノやモノゴトを通して、歴史を考えていく思考回路を身につけるためのトレーニングを行う。その方法は様々である。一つの方法は、博物館資料などのモノ資料を観察することから始まる思考である。モノ資料の上には、過去にそれを作り、使い、捨ててきた人間の様々な営みの痕跡が残されている。そうした痕跡を見出す力を養うには、モノ資料そのものを観察する視点を身につける以外にはない。そこで、人類学博物館で展示・収蔵されている資料を調査し、それについて議論をしながら、モノから歴史を考察する力を養いたい。
 また、現在われわれの周囲で起こっている問題—例えばゴミ問題や教育問題など—を取り上げ、そうしたことが問題化してきた経緯を調べるというのも一つの方法である。言い換えれば、身近なモノゴトを歴史的に考察する力を養うということである。
 この授業では、以上のような目的に向かうために、次のように進めていくことにする。
1.イントロダクション
2〜7.人類学博物館展示・収蔵資料の調査
3〜13.身の回りにある歴史の発見
14.まとめ
評価方法  授業に取り組む態度50%、出席20%、試験レポート30%で評価する。
テキスト 特にテキストは決めないが、以下の文献を読むことをお薦めする。
佐原真・田中琢『考古学の散歩道』岩波新書、1993年
鶴見良行『東南アジアを知る』岩波新書、1995年
宮本常一『忘れられた日本人』岩波文庫、1984年
その他