南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
黒沢  浩
他の科目との関連 考古学実習I、IIを受講することが望ましい。
他学科履修 不可
副題  農耕社会の考古学
授業概要  農耕の開始は人類史上、人類の誕生・国家の成立とともに最も大きな出来事とされている。日本列島においては、水稲耕作が導入されたことで、本格的な農耕社会が成立し、国家形成への歩を始めたものと考えられる。本演習では、こうした農耕(特に水稲農耕)が開始されて以降の日本列島史を考古学の方法によって考える手立てを学ぶことを目的とする。
 ただし、そのためには考古学的な考え方(方法論)を身につける必要がある。春学期には、考古学の方法論に関する基本的な文献であるH.J.エガースの『考古学研究入門』をテキストとして学ぶ。ただし、現在の欧米の考古学は14C年代測定の採用によって大きくその枠組みが変わった。そこで、エガースの著書によって伝統的な考古学を学んだ後、C.レンフルーの『文明の誕生』を読み、現在の考え方の枠組みを学びたい。また、考古学の代表的な概説書として知られるP.バーン、C.レンフルーの『考古学♢理論・方法・実践』も適宜参照したい。秋学期以降は、弥生時代以降を取り扱った代表的な研究論文を読みながら、各自のテーマに合わせて進めていく。
 なお、本演習では読むこと・書くこと・考えること・調べることに加え、人に伝えるプレゼンテーションといったトレーニングも重視し、あわせて遺跡見学なども適宜行なう
学修目標  考古学の基本的な方法論を身につける。その上で、各自のテーマに関する研究史を学び、4年次の研究プロジェクト論文への準備とする。
授業計画 春学期
 1〜7.H.J.エガース『考古学研究入門』の講読
 8〜14.C.レンフルー『文明の誕生』の講読

秋学期
 1〜6.個別テーマに関する研究発表と指導
 7.  博物館資料の観察
 8〜13.個別テーマに関する研究発表と指導
 14.  考古学資料の研究方法
評価方法  出席状況40%、発表内容と討議への参加状況30%、レポート30%によって評価する。
テキスト
その他  考古学実習I・IIを受講することが望ましい。