南山大学

 
指定
期間
春学期
秋学期
単位
年次
3
担当者
後藤 明
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題  「学ぶ」人類学ではなく、「使う」人類学
授業概要  まず学生に求めるのは、どこに調査に行ったとしても自分たちが見られている、今頃自分たちが現地では噂になっている、という具合に、空気のような存在で人類学をすることは不可能であるということである。ならば逆に積極的に社会に関わろうとする姿勢である。
 たとえば、講師が企画委員として働く国立天文台が進める2009年世界天文年という科学教育イベントへの人類学徒としての参与(例 プラネタリウムを利用したイベントの推進)、あるいは博物館・植物園・水族館が融合する施設として沖縄海洋博記念公園内にある海洋文化館や沖縄郷土村の資料整理やワークショップへのボランティア参加、などに手弁当で参加し、講師と一緒に仕事をしたいという意欲のある学生を求む。
 また講師が指導できるフィールドワークの可能性としては、奄美(徳之島)、八丈島、あるいは小笠原諸島における自然(例 珊瑚礁)や文化(例 カヌー)を軸とした島起こし、世界遺産化(例 奄美、小笠原)などの功罪について現地調査をし、改めて人類学が何を貢献できるのか考えることである。
 本演習においては学生が研究するテーマは限定しないが、講師の興味に近い物としてはモノ作り、身体技法やスポーツ、航海術のようなナビゲーションや自然認識、神話や伝承に見る世界観や民族分類などである。ただし学生は自らフィールドを定めて調査をおこなうことに何ら問題はない。
学修目標  人類学に対する興味を内向きに、単にエキゾチックなものの理解ではなく、外向きに、すなわち人類学以外の分野とのコラボレーションあるいは広く一般社会にコミットするような人類学のトランスボーダー化的姿勢を培いたい。
授業計画 1:ガイダンス
2:ビデオや写真を見ながら調査方法、人間行動や物質文化(民具)の観察方法を学ぶ
3:フィールドワークの心得、事前事後の準備や礼儀、挨拶、言葉遣いなどの指導
4:春学期は学生各自にテキスト割り当てや発表、秋学期は卒業研究への計画発表
評価方法 出席点やゼミに臨む態度(30%)、口頭発表やレポート内容(70%)
テキスト プリントを適宜配布。
その他