南山大学

 
指定
期間
通年
単位
年次
2
担当者
岡田 悦典
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題 裁判員制度を考える
授業概要 2009年に導入が予定されている裁判員制度について研究することが目的です。ただし、裁判員制度の具体的なあり方を研究することによって、刑事裁判の仕組みについて考えることも目的とします。演習では、裁判員制度の枠組みなどを学ぶとともに、市販の教材を使って、簡易な模擬裁判の実演を行います。そして、裁判員制度の抱えている課題をともに考えていくことが、共通の課題となります。
学修目標 裁判員制度のあり方をテーマにして、刑事裁判の仕組みを理解し、刑事訴訟法の基本的枠組みや司法制度についての理解を達成することが目標です。この過程を通じて、現在行われている刑事裁判がどのように運営されているのか、刑事裁判の基本原則を学びます。後期には各々レポートを提出します。
授業計画 春学期:模擬裁判を中心とします。
1   ガイダンス
2〜5 刑事裁判、裁判員制度に関する基本文献の輪読
6   検察官グループ、弁護人グループ分け
7〜11 模擬事例の分析、シナリオ改訂、冒頭陳述、論告、最終弁論の作成
12〜14 模擬裁判の練習、実施、討論
15   まとめ(なお、可能な限り、裁判傍聴を行います)
秋学期:司法制度改革と裁判員制度に関する基本文献や最近起きた事件を素材としつつ、それに基づくテーマ選択をし、司法のあり方を考えます。下記は、その例です。
1   テーマの選択
2〜5 司法制度の基本問題の検討(裁判官制度、検察官制度、弁護士の役割など)
6〜10 裁判員制度の基本問題の検討(選定手続、証拠裁判主義と自由心証主義、評議、判決、量刑など)
11〜14 裁判員制度の発展問題の検討(市民の関わり方、刑事裁判とメディアのあり方、市民参加の意義など)
15   まとめ、レポート提出
評価方法 ゼミの出席・議論への参加程度60%、レポート20%、報告20%を総合的に評価します。欠席過多の評価がありえます。
テキスト 後藤昭『わたしたちと裁判』(岩波書店、1997年)。その他、資料を適宜配布します。
その他 このゼミでは、ゼミ参加者が問題意識を共有して、一緒に調べ、考えていくことを予定しています。資料や文献を読み、何が問題なのか、自分なりに考えて調べていくことを求めています。