南山大学

 

【科目コード】97516

【科目名称】組織行動

【担当者】安藤 史江

【単位数】2                    【配当年次】1                【開講期】春学期

 

【授業概要】

組織(主として企業組織)における人間行動の基礎および応用について理解を深める。組織を構成する従業員個人の職務行動を中心に、その特徴、発生メカニズム、さらに組織に及ぼす影響について、心理学的・社会学的な視点から詳細に理解する。個別テーマとしては、個人の行動の基礎、集団行動とダイナミズム、組織レベルでの行動管理、その応用のあり方について包括的に理解する。講義では、事前に比較的平易な入門テキスト数冊を熟読し、実際の組織行動の事例を持ち寄って毎回ディスカッションを行う。また、適宜レポート課題を課し、理論と実務の関連性・応用可能性について探る。

【到達目標】

 組織における人間行動についての理解を深めることで、働く個人のあり方を包括的に把握し、人的資源管理および関連した制度立案のための基礎とする考え方を包括的に身につける。

【授業計画】

1.          イントロダクション

(1)組織行動の基本的視点 (2)組織行動のアプローチ方法 (3)個人の行動の基礎

2.          動機づけ

 (1)内容理論 (2)過程理論

3.          個人の意思決定

(1)      合理的意思決定モデル (2)意思決定スタイル (3)クリエイティブな意思決定

(4)  意思決定における制約性

4.          集団行動の基礎

(1)      公式集団と非公式集団 (2)2つの実験と集団ポテンシャル

(3)  集団プロセスの主要概念 (4)集団の合理性・非合理性

5.          チーム

 (1)チームと集団 (2)チームの特徴 (3)高業績チームの編成 (4)チーム管理

6.          リーダーシップ その1

 (1)リーダーとマネージャーの違い (2)特性理論 (3)さまざまな行動理論

7.          リーダーシップ その2

(1)コンティンジェンシー理論 (2)パス・ゴール理論 

(3)これから求められるリーダー像

8.          権限と権力、コンフリクト

 (1)権限と権力の相違 (2)グループ・ポリティクス (3)コンフリクト・マネジメント

 

 

9.           組織構造の基礎

(1)組織構造の規定要素 (2)ライン・アンド・スタッフ組織と事業部制

(3)マトリックス組織 (4)バウンダリーレス組織

10.       組織文化

(1)組織文化の規定要素 (2)組織文化の特徴と個人行動への影響 

(3)グローバル化の中の組織文化

11.       組織行動論の人事施策への応用 その1

(1)MBO(目標管理制度)   (2)巻き込みプログラム 

(3)キャリア開発(FA制度・社内公募制度)

12.       組織行動論の人事施策への応用 その2

(1)業績評価基準   (2)業績評価時の留意点 (3)業績評価に基づく報酬制度

13.       組織行動論の人事施策への応用 その3

(1)仕事の与え方   (2)昇進・昇格・降格 (3)人材育成計画と実施

14.       組織行動論の人事施策への応用 その4

(1)労働時間等   (2)物理的就労環境 (3)ダイバーシティ・マネジメント

15.       まとめ 復習ディスカッション

 

 

【評価方法】

 期末試験 50

レポート 25

ディスカッションへの参加度・貢献度 25

 

【テキスト】

1.ロビンス、ステファン・P(著) 高木晴夫(監訳) (1997). 『組織行動のマネジメント−入門から実践へ−』 ダイヤモンド社。

2.安藤史江著 (2008) 『コアテキスト 人的資源管理』新世社。

【参考文献】

講義前・講義中に適宜紹介する。

【備考】

ディスカッションに備え、事前の学習が求められる。