南山大学

 

【科目コード】97621

【科目名称】内部監査

【担当者】岡田 昌也

【単位数】2                    【配当年次】12     【開講期】秋学期

 

【授業概要】

昨今の企業による不祥事の発生は、内部監査が機能していれば防げた可能性が高いと思われる。コンプライアンスやコーポレートガバナンスが声高に叫ばれているが、会社内部の内部監査が本来の機能を発揮できなければ掛け声倒れになってしまう。このため、内部監査の基本を習得し、会社の内部統制に対する将来のマネジメントとしての倫理観を養う。また20084月より導入されているJ-SOX法に対応する内部統制の基礎を習得する。

【到達目標】

受講生が企業内において内部監査部門に配属された場合もしくは監査役・監査役スタッフになった場合を想定し、監査の基礎知識、外部監査の仕組み、J-SOX法の基礎を習得できることを目標とする。また、どのような場合に会計粉飾等の会社の不正が発生するかを知ることによって、コーポレートガバナンスの重要性および会計倫理を習得することを目標とする。

【授業計画】

1.          監査とは

(1)内部監査と外部監査 (2)会計監査と業務監査

2.          内部監査の概念

(1)概略 (2)日本のおける動向 (3)内部監査の流れ

3.          リスクと統制の基礎

(1)リスクの識別 (2)統制の種類 (3)不正の概念

4.          リスクアプローチによる監査

(1)業務プロセスに係るリスクと統制 (2)統制テスト

5.          会計監査の概要

(1)監査目的 (2)会計監査の監査手法

6.          内部監査と会計との関係①

(1)会計帳簿の必要性 (2)会計帳簿の仕組み

7.          内部監査と会計との関係②

(1)内部統制の範囲 (2)内部統制が会計に与える影響 (3)ケーススタディー

8.          業務プロセスの概略

9.          J-SOX概要①

(1)概要 (2)近年の不正事件の検証

10.       J-SOX概要②

(1)基本的枠組み 

11.       J-SOX概要③

(1)評価及び報告

12.       J-SOX概要④

(1)内部統制監査

13.       内部監査とフォローアップ

(1)監査調書 (2)監査報告書 (3)フォローアップ

14.       コーポレートガバナンスの概要及び会計倫理

15.       ケーススタディー

【評価方法】

  筆記試験50

  提出物20

   レポートの提出

  クラスへの貢献度30

   授業中のディスカッションへの参加態度や発言内容

【テキスト】

  土田義憲『内部監査人養成プログラム』中央経済社2007

土田義憲『内部統制報告制度の実務』中央経済社2008

【参考文献】

  日本公認会計士協会『監査小六法』平成20年版