南山大学

 

【科目コード】97713

【科目名称】ブランド・マネジメント

【担当者】石垣 智徳

【単位数】2                    【配当年次】1秋・2    【開講期】春学期

 

【授業概要】

本科目の目的は、ブランド戦略を構築するための指針となる理論枠組みを理解することである。講義で扱われるテーマは、ブランド要素の選択、ブランド価値の創造、ブランド拡張、ブランド体系の計画といったブランド・マネジメントに関する課題であり、これらを消費者および企業の観点から理論的に理解することを目指す。授業は、講義の形式ばかりでなく、ディスカッションの形式を用いることで理解度を高める。

【到達目標】

ブランド戦略を構築するための理論的枠組みを理解することで、ブランド・マネジメントに含まれる実際の意思決定課題を適切に解決できる基礎的能力を養成することを目的とする。

【授業計画】

1.          製品・ブランド戦略と価値創造

(1) 企業成長と価値創造 (2) 製品開発の戦略的意義 (3) ブランド構築の戦略的意義

2.          新製品開発のマーケティング

(1) 新製品開発 (2) 開発プロセス (3) 新製品開発プロセスの課題

3.          製品開発における顧客志向

(1) コモディティ化の進展 (2) 顧客志向の是非 (3) 不確実性と顧客志向 (4) 顧客代行

4.          戦略的アライアンスと製品開発

(1) 共同開発の分類 (2) 共同開発の鍵 (3) 共同開発における課題

5.          ブランド価値のデザイン

(1) ブランドの価値 (2) ブランド想起の諸相 (3) ブランド価値の活用

6.          ブランド要素戦略

(1) ブランド要素とは (2) ブランド要素の特徴と戦略 (3) ブランド要素の選択と統合

7.          サービスのブランド戦略

(1) サービスにおけるブランド構築 (2) エクスターナル・マーケティング

(3) インターナル・マーケティング

8.          ブランドと経験価値

(1) 経験価値の概念 (2) ブランドエクスペリエンス (3) エクスペリエンス・デザイン

9.          ブランディング・ケイパビリティ

     (1) ブランド価値創造の仕組み (2) 知識創造とブランド (3) ブランド構築力

10.       ブランド・マネジメントの組織

(1) 米国におけるマネジメント (2) 日本におけるマネジメント

 

11.       ブランド・マネジメントの実際(1)

 (1) セブン—イレブン・ジャパン (2) 事例の検討

12.       ブランド・マネジメントの実際(2)

 (1) ハーレーダビットソン (2) 事例の検討

13.       ブランド・マネジメントの実際(3)

 (1) カルピス (2) 事例の検討

14.       ブランド・マネジメントの実際(4)

 (1) サウスウエスト航空 (2) 事例の検討

【評価方法】

レポート 70

ホームワークの提出

授業への貢献度 30

クラス討議への参加と発言内容

【テキスト】

  青木幸弘,恩蔵直人 編,『製品・ブランド戦略 現代のマーケティング戦略①』,有斐閣,2004年

【参考文献】

D. A.アーカー(陶山計介,小林哲,梅本春夫,石垣智徳訳),『ブランド優位の戦略』,

ダイヤモンド社,1997

ケビン・レーン・ケラー(恩蔵直人・亀井昭宏訳)『戦略的ブランド・マネジメント』

東急エージェンシー、2000