11001 文明論概論1
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必 |
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春学期 |
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2 |
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浜名 優美 |
他の科目との関連 | |
他学科履修 | 可 |
副題 | |
授業概要 | 文明は都市化とともに始まるというのが通説である。したがって近代以降の世界の歴史を文明論の視点から捉えることがこの講義の主眼である。現代世界では、中東問題やイラク問題もそうであるように、戦争や国際紛争に民族や宗教といった、諸文明間のさまざまな相違が密接に関わっている。人類の歴史を、文明の歴史、すなわち諸文明の発生、繁栄、衰退、滅亡の歴史として捉えたのが、シュペングラーやトインビーであった。また、ハンチントンは彼らの研究成果を踏まえた上で、現代の世界情勢をキリスト教文明とイスラム文明の「衝突」として把握しようとした。文明の抱える諸問題について代表的な文明論学者の説を批判的に検証していくことで浮き彫りにしたい。 |
学修目標 | 本講義では、文明論の基礎概念と基本的枠組みの習得が当面の目標となる。毎回授業に際してパワーポイントによる資料を使用する。14回にわたる講義終了後、文明論的視座がなぜ必要なのかを理解することが本講義の学修目標である。 |
授業計画 | 1)イントロダクション 2)文明、文化、文明論の定義 3)ヨーロッパ中心の文明論とその批判的考察 4)ルソーによる近代文明批判 5)福沢諭吉『文明論之概略』について 6)伊東俊太郎による文明論 7)中世シチリア王国における文明共存はいかにして可能であったか 8)トインビーによる文明論と歴史理論 9)梅棹忠夫の『文明の静態史観』 10)ブローデルによる文明論と長期持続の歴史学 12)ハンチントンによる文明の衝突論 13)エマニュエル・トッドの文明論 14)まとめ 15)試験 |
評価方法 | 出席状況(20%)を参照しつつ、筆記試験(80%)によって判定する。 |
テキスト | |
その他 | 参考文献は適宜指示する。 |