南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
1〜
担当者
豊島 明子
他の科目との関連 憲法、行政学、地方自治論、民法、財政学
他学科履修
副題 行政の存在理由と、民主的統制のあり方を考える
授業概要  現代行政は、警察、防衛、社会保障、環境保全、食品・医療品の安全確保、教育条件整備、地域空間整備など、多様な役割を担っている。これらの様々な行政活動は、どのような法原則に基づいて、どのような基準で、どのような手順で、行われなければならないのだろうか。この授業では、様々な行政領域において行われる行政活動に共通して適用される、重要な法原則や、あらゆる行政活動に共通して適用される法制度の内容を講義し、行政は、常に、民主的に統制されなければならないという視点から、現代行政とそれをとりまく各種法制度の課題を論ずる。またさらに、「官から民へ」と表されるように、行政の役割を縮小する改革が進む今日的状況も踏まえ、行政の存在理由についても論ずる。
学修目標  行政活動のあり方を根本的に統制する、重要な法原則である「法治主義」について理解を深める。次に、多様な役割を担う現代行政について、具体的に行政がいかなる活動を行っているのか、行政活動の諸形式について理解した上で、これらの各行政活動に対して、いかなる法的統制の法制度が存在し、いかなる法的統制のための諸学説や判例の蓄積があるのかについて理解を深める。そして最後に、行政をとりまく最近の状況である「官から民へ」と呼ばれる改革について、法的見地から考える。
授業計画  1.行政とは何か
 2.現代国家における行政の役割
 3.行政法とはいかなる法か
 4.法治主義
 5.行政組織はどのように編成されているか
 6.行政はどのような活動を行っているか(1)──行政計画
 7.行政はどのような活動を行っているか(2)──行政立法
 8.行政はどのような活動を行っているか(3)──行政行為
 9.行政はどのような活動を行っているか(4)──行政指導
 10.行政はどのような活動を行っているか(5)──行政契約・行政調査
 11.行政手続・住民参加手続
 12.情報公開と個人情報保護
 13.行政訴訟のしくみ(1)
 14.行政訴訟のしくみ(2)
 15.定期試験
評価方法 定期試験による。
テキスト 宇賀克也編『ブリッジブック 行政法』(信山社)を用いる。
また、授業では毎回、レジュメを配布する。
その他