南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
3〜4
担当者
小藤 俊幸
他の科目との関連
他学科履修
副題  整数論の暗号システムへの応用
授業概要  現在、インターネットなどの通信において、公開鍵暗号、特に、RSA暗号と呼ばれる暗号方式が広く使用されている。RSA暗号は1970年代末に考案され、その原理は、17、18世紀にフェルマーやオイラーによって証明された初等整数論の定理が基になっている。整数論の基礎事項を述べた後、RSA暗号について、実装や応用も含めて、解説を行う。さらに、エルガマル暗号や楕円曲線暗号など、より新しい暗号についても説明する。
学修目標 1.初等整数論の基礎的な定理を知っている。
2.初等整数論に関する基本的な計算ができる。
3.暗号に関する基礎的な事項を知っている。
4.RSA暗号の原理と応用を知っている。
5.エルガマル暗号、楕円曲線暗号の原理を知っている。
授業計画 第1週 整数論の基礎(1):ユークリッドの互除法
第2週 整数論の基礎(2):合同式と1次合同式の解法
第3週 整数論の基礎(3):フェルマーの小定理、オイラーの定理
第4週 暗号の基礎概念と簡単な例(アフィン暗号)
第5週 公開鍵暗号とRSA暗号
第6週 RSA暗号の実装と応用
第7週 素数の分布と素数の生成
第8週 公開指数、秘密指数の計算とべき乗計算
第9週 整数論の基礎(4):原始根と離散対数問題
第10週 鍵交換とエルガマル暗号
第11週 整数論の基礎(5):有限体Fp
第12週 有限体Fp上の楕円曲線と有理点群
第13週 楕円曲線を利用した鍵交換と暗号
第14週 まとめと将来展望
第15週 定期試験
評価方法 授業時間内の小レポート(20%)と定期試験(80%)で評価する。
テキスト ハンドアウトを配布する。
その他 この科目は、次のJABEE対応コース「情報技術専修コース(情報通信学科・情報システム数理学科)」の学習・教育目標に対応する(小項目:C-3,G-1)。