南山大学

 
指定
選必
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
石田 訓夫
他の科目との関連
履修対象学科
副題 ホロコースト下のユダヤ難民問題と日本人の対応
授業概要 日本人には馴染みの薄い西欧文明と反ユダヤ主義(アンティ・セミティズム)問題についての基礎知識を学びつつ、西欧近代化の過程で起きたホロコーストに至る反ユダヤ主義の流れとリトアニアで杉原千畝領事代理から通過ビザの発給を受けて渡日した欧州ユダヤ難民について国際政治史のなかで理解を深める。また、20世紀初頭に日本自身が近代化を遂げ次第に欧米列強の仲間入りを果たしていく過程で、日本が国際連盟で掲げた人種平等の外交理念についても理解する。このような背景を踏まえつつ、日本がナチズムの反ユダヤ政策にはどのように対処したのかを学び、杉原千畝、小辻節三他、日本人たちが人道的立場から欧州ユダヤ人難民の救済に対してとった行動の背景について考える。
学修目標 西欧社会が抱える反ユダヤ主義問題についての歴史的理解を深める。19世紀末から20世紀にかけて差別される側におかれた欧州のユダヤ人について政治・経済的背景を理解する。ホロコースト下で発生した欧州ユダヤ難民について考え、日独枢軸関係にありながら日本政府がユダヤ人問題に対してとった人種平等原則と、日本人たちがユダヤ難民救済に向けてとった勇気ある行動について学び考える。現在のパレスチナ問題、あるいは欧州で起きている移民問題を考える視点を養う。
授業計画 「授業概要」に沿って主要テーマごとに3〜4回に分けて扱う。
(主要テーマ)
(1) ポーランドでユダヤ難民が生じた第二次世界大戦当時の状況について学び、登場する人間の行動について考える。
(2) 日本政府のユダヤ人とユダヤ難民に対する政策と、杉原千畝がとった人道上の決断について学ぶ。
(3) ホロコーストについての理解を深めるとともに、パレスチナ問題の視点を学ぶ。
(4) 日本国内でユダヤ難民の救済にあたった日本人たちの活動を学ぶ。
授業時間外の学習(準備学習など) ホロコースト、杉原千畝についての予備知識を深めておく。
評価方法 出席状況と学期末レポートをもとに評価する。
テキスト プリントを使用する。テキストは特に指定しない。
その他