南山大学

 
指定
選必
期間
春学期
単位
年次
1〜4
担当者
森際 康友
他の科目との関連
履修対象学科
副題 自分とは誰か(自己知と社会的アイデンティティ)
授業概要 最も哲学的な問題とは、自明のように思えて考え始めると実は何もわからないことがわかってしまう、そのような問題である。「私は誰でしょう」というのはそのような問いかけである。それが人の名前や職業を当てる問題であるのなら話は簡単である。が、15年前の自分のビデオを見て「かわいい」と褒めそやす両親のことを少し不快に思い、小さいころの自分に対して今の自分が嫉妬しているのに気づいたときなど、自分という概念の奇妙さの前に立ち止まってしまうのではないだろうか。一方、わが国の伝統では「私」というとき、私人としての自分が意識され、公民としての自分とその社会的役割がほとんど表面化しないという事情がある。このような問題を視野に入れ、「自己同一性」とか「自己認識」の問題といわれてきた古典的難問に、「知識と社会」という切り口から新たに挑戦してみたい。
学修目標 1.情報社会における自己について哲学的思考を実際にしてみる。
2.そのために、班分けして、ロール・プレイやディベートを行う。
  (ア)こうして、自分とは異なった意見に触れて楽しむ。
  (イ)他の人の意見を参考・刺激にしながら、自分の考えを確立する。
  (ウ)そのために、自分で学習目標と計画を立て、自分で資料を集め、自分で
     予習復習して調べる癖をつける。こうして積極的に学習する歓びを知る。
3.このグループ活動を通して「自分とは誰か」を考察する際の自己の公共的次元、およびそこで必要な弁論能力や文章力など、自己表現・コミュニケーション能力の大切さを実感してもらう。
授業計画 1.入門講義
2.自我論講義と班分け
3.公私論講義と調査研究法
4.自己認識のためのロール・プレイ1
5.班別発表1
6.公共性論概説
7.倫理的自我研究(DVD)
8.倫理的自我論概説
9.ロール・プレイ2
10.班別発表2
11.ディベート
12.ディベート評価
13.班別討論と発表3
14.総括討論
授業時間外の学習(準備学習など) 1.第2週以降のレジュメを事前に配布する。上の【授業計画】を参照して、個人で、また班単位で予習しておくこと。
2.班分け後、班で集まって発表その他の活動準備をすること。
評価方法 出席 15%
自己表現力25%(ディベート 10%、ロール・プレイ 15%、)
評価能力 10%(班別発表 10%、評価活動 5%)
筆記試験 50%
テキスト
その他