07156 西洋史B
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選 |
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秋学期 |
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2 |
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1〜4 |
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岡地 稔 |
他の科目との関連 | |
履修対象学科 | 全 |
副題 | 中世ヨーロッパにおける「王の旅」 |
授業概要 | 意外に思われるかもしれないが、中世前期ヨーロッパのくにぐににおいては「首都」はなく、王たちは年がら年じゅう旅をしていた。「税を消費するために」とある歴史家はいう。本当だろうか。それより、首都もなく、旅ばかりして、王たる者、いったいどうやってくにを治めたのだろうか。古代ローマには執政官(コンスル)、独裁官(ディクタトル)、元老院、民会など、ずいぶんとしっかりした官職や政治組織があったっけ。そういえばヨーロッパも近世、絶対主義の時代はというと、官僚と常備軍がその指標だったっけ。あれれ、じゃあ、中世には官僚つまり役人はいなかったの? それじゃあ本当にいったいどうやって中世の王たちはくにを治めたの?──この講義では、中世ヨーロッパの政治・経済・支配などにかかわるいくつかの小テーマを積み重ねていき、最終的に上記の問題を考えるところまでもっていきたいと思っています。 |
学修目標 | 中世ヨーロッパでの政治・経済・支配など、総じて「くに」のありようを考察するさい、今日的常識にとらわれているとまったく理解できないことがあるが、王は常に旅をして統治しなければならなかったということも、そうした事項に属するであろう。本講では「王の旅」、即ち巡行王権の政治・経済・法的な意味合いを分析・解明することをとおして、中世ヨーロッパでの国家統治のありようを解説する。 |
授業計画 | 序論 第1章 実態と問題提起 1 実態──中世の王たちは常に旅する(1回) 2 旅の主体と旅先での行動──「巡行王権」(1回) 3 旅支度(1回) 4 王たちはなぜ旅をしたのか──諸説の紹介と課題点(1回) 第2章 小テーマ 1 一枚の銀貨から──中世における貨幣経済をどう見るか(2回) 2 国税なけれど酷税あり──中世における税の実際と徴税(1回) 3 高札のない風景──中世における決定・伝達システム(1回) 第3章 考察 王たちはなぜ旅をしたのか 1 論点の整理と問題点の確認(1回) 2 カロリング朝フランク王国の統治構造(2回) 3 フランク継承諸国の統治構造(2回) 4 結論(1回) |
授業時間外の学習(準備学習など) | 西洋史に関する概説書(最初の授業のさいに幾つか参考文献として挙げます)をどれか選び、読み通しておいてください。 |
評価方法 | 定期試験により評価する。 |
テキスト | テキストは使用せず。適宜プリントを配布する。 |
その他 |