南山大学

 
指定
期間
春学期
単位
年次
2〜4
担当者
鳥巣 義文
他の科目との関連 聖書学、キリスト論、古代哲学史などの基礎知識を前提とする。
他学科履修
副題
授業概要 時折、他の一神教と並び称されることのあるキリスト教であるが、独自の神理解を有する。伝統的にキリスト教信仰の中心には三位一体の神理解がある。本講義では、聖書に見られる「父と子と聖霊」への言及の確認から初めて、古代からの論争のいくつかの重要点を紹介した後に、この神理解の現代人に問いかける意味について考える。
学修目標 いわゆる三位一体の神理解の成立と内容について確認する。この検討を通して、伝統的な教説の紹介とその現代的解釈への展望を拓くことにする。毎回、受講者にはリアクションペーパーの提出を求め、講義内容の振り返りと意見交換の機会を作り、このテーマに関する理解を深める助けをする。
授業計画 1.オリエンテーション
2.ユダヤ教伝承における神理解
3.新約聖書における神理解
4.父と子と聖霊
5.アレイオスが提起した問題
6.ニカイア信条とアタナシオスの中心思想
7.コンスタンティノポリス信条の意義
8.聖霊の教理の特徴
9.東西キリスト教会における理解の特徴
10.伝統的なアナロギア(1)
11.伝統的なアナロギア(2)
12.組織的考察の試み(1)
13.組織的考察の試み(2)
14.組織的考察の試み(3)
15.定期試験
授業時間外の学習(準備学習など) 授業の展開に応じるように、事前に教材プリントを配布するので、毎回の授業に対応する部分を予習復習することが求められる。
評価方法 出席と議論への積極的参加(4割)、そして、定期試験(6割)により総合的に評価する。なお、定期試験をレポートにする場合もある。
テキスト 特に指定しない。講義の展開に応じ、プリントを配布する。
その他 聖書また伝統的教説については、P・ネメシェギ『父と子と聖霊—三位一体論』(南窓社、1976年)、組織的考察については、鳥巣義文『三位一体の神と救い−現代人のための一論考』(新世社、2005年)を参考に挙げておく。