南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2
担当者
吉田 竹也
他の科目との関連
他学科履修 不可
副題
授業概要  本学科生は、3・4年次に演習(ゼミ)を履修し、4年次には研究プロジェクト論文(いわゆる卒業論文)を作成しなければなりません。2年次の基礎演習は、そのための準備講座です。各担当教員がそれぞれの専門領域で開講するゼミ形式をとります。
学修目標  1年次の基礎演習で学んだ技法を応用し、ある特定の学問領域における問題発見法、効果的な発表、議論の仕方、論文(レポート)の書き方などを身につけます。
授業計画 1.  ガイダンス
2.  発表内容と順番の確定
3〜14.研究発表
15.  総括

 この基礎演習のクラスは、3年次に文化人類学系のゼミに進むことを予定している学生をおもな対象とし、全員が調べ、発表することを通して、文化人類学や、社会学などその周辺領域について幅広く学ぶ上での、基本的な知識と姿勢を身につけてもらうことを主題としている。履修者の人数がすくなければ各自の関心を深める充実した勉強ができるだろうし、ある程度の人数であれば、穴だらけではあっても手づくりの教科書や論文集ができあがるだろう。これがこの授業の趣旨である。

 授業形式は、履修者の人数が30名程度までなら個人発表、それ以上ならグループ発表とする予定である。受講者は、(1)文献を読み、(2)プレゼン(研究発表)をし、(3)発表への質疑・討議に参加し、(4)個別指導を踏まえて、(5)各自の研究テーマに即したレポートを作成する、という一連の作業に携わる。授業では、発表時以外は毎回、発表にたいするコメントを作成する。発表時には、発表後に自己点検レポートを作成する。期末に提出するレポート作業作成をも含めて、各自の真摯な取り組みを期待する。
 なお、冬休みや春休みを利用して、1〜2泊程度のゼミ合宿あるいはゼミ旅行をおこなう可能性がある。日程や行先などを含めた詳細は、履修生と話し合って決めたい。
 履修希望者は、あらかじめ研究発表するテーマについて事前に自習を行って、具体的に何について論じるのかをある程度絞り込んでおいてほしい。初回の授業の際、各自のテーマについて報告を受け、発表順(あるいはグループ割り振り)を決めるので、初回の授業には、(1)下記のテーマ番号(複数可)、(2)具体的な内容の説明(下記の括弧内のキーワードを参照。それ以外も可)、(3)既読文献、などについてA4で1枚程度にまとめたメモを用意すること。このメモの提出がない場合は、履修を認めない可能性もある。なお、下記のテーマに収まらない内容を取り上げたいという場合は、事前に授業担当者とメールなどで相談すること。

テーマ(順不同)
(1) 文化人類学の方法・・・民族誌、調査の権威性、調査地被害、ポストモダン人類学など
(2)機能主義・・・機能主義と構造機能主義、マートン、パーソンズ、社会構造、親族論など
(3)構造主義・・・レヴィ=ストロース、野生の思考、神話の構造分析、オランダ構造主義など
(4)経済論・・・交換論、互酬性、ポトラッチ、モース、ウェーバー、マルクス、経済人類学など
(5)民族論・・・民族概念、国民国家、エスニシティ、民族紛争など
(6)宗教論・・・世界観、儀礼、呪術、民俗宗教、シンクレティズム、グローバリズムと宗教など
(7)セクシュアリティ論・・・ジェンダー論、フェミニズム理論・運動、セクシュアリティ論の諸潮流など
(8)植民地支配・・・創られた伝統、近代資本主義世界システム論、ポストコロニアル人類学など
(9)モダニティ論・・・近代化、リスク論、メディア論、ポストモダニズム、再帰的近代化、ギデンズなど
(10)応用人類学・・・医療人類学、福祉人類学、教育人類学、観光人類学など
(11)世界各地の文化や歴史の事例研究(この場合も、(1)〜(10)のいずれかと絡めてほしい)
授業時間外の学習(準備学習など) 1.毎日の新聞やニュースなどから、各自のテーマに関わる諸現象、世界諸地域の文化・歴史などにたいする敏感な感性を養うこと。
2.毎回の授業のレジュメをときに再読すること。
3.毎回、発表へのコメントを担当教員に送る。発表者は自己点検レポートを作成する。
評価方法 出席が3割、発表と討議が3割、レポートが4割の予定である。詳しくは授業にて説明する。
テキスト
その他