南山大学

 
指定
期間
秋学期
単位
年次
2〜4
担当者
濱田 琢司
他の科目との関連
他学科履修
副題 民俗文化の発見と文化的消費
授業概要  現在、私たちが、文化的価値のあるものとして認識している事柄には、近代以降に「発見」され価値づけられたものが多くあります。講義の前半では、様々な形で行われたこの「文化の発見」と民俗や地域との関わりについて考えていきます。特に知識人が地方文化を価値付けていくプロセスに注目し、具体的には、民俗芸能、郷土玩具、民具、民芸(運動)といった、主に日本のフォークカルチャーをめぐる事項を取り上げます。後半では、この「文化の発見」を、地域の人々がどのように受け入れていったのか、そして観光振興や地域おこしなどにどのように活用していったかを検討します。また「新しい」伝統文化・産業の創造といった近年の地方行政における文化政策などについても、上記の事柄と関連づけながら考えていくことにします。
学修目標  現在、「価値あるもの」として存在している多くの民俗文化は、多様な成り立ちを持っています。講義を通して、そうした種々の成り立ちの一端を理解し、またその理解を踏まえたうえで、現状の民俗文化をめぐる状況をある程度客観的に分析する視点を獲得することを目指します。
授業計画 1.はじめに
2.文化的価値付けの構造
3.民俗芸能における保存と観光の間
4.民俗文化の発見1─『遠野物語』─
5〜6.民俗文化の発見2─民俗芸能─
7〜8.民俗文化の発見3─民具と郷土玩具─
9〜10.民俗文化の発見4─民芸と農民美術─
11.地域文化としての民俗文化と住民のアイデンティティ
12.文化財化と観光化をめぐる問題
13.フォークロリズムとしての民俗文化
14.まとめ
授業時間外の学習(準備学習など) ・「日本文化学入門」「日本文化史概説」の内容を復習・再確認しておくこと。
・2回目以降の講義については、毎回、前回の講義内容を再確認しておくこと。
・事前にテキストを配布し、予習を促す回もある。その折は必ずそれに従うこと。
評価方法 定期試験が80%、講義中課題が20%
テキスト プリント等配布。参考文献は、適宜指示します。
その他